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質量保存の法則(しつりょうほぞんのほうそく、)とは「化学反応の前と後で物質の総質量は変化しない」とする化学の法則のことである。現在は自然の基本法則ではないことが知られているが、実用上広く用いられている。 == 概説 == 素粒子論・核物理・宇宙論などを除く自然科学のほとんどの分野で実用上用いられている法則である。 化学反応の前後で質量変化が実験的に観測されなかったことから生まれた法則だが、現在では相対性理論に基づく質量とエネルギーの等価性がより根本的な法則で、質量保存の法則はその近似に過ぎないとされている。もっとも、質量とエネルギーの等価性は自然科学の多くの分野では問題とならず、質量保存の法則は多くの場面で運用上有効な法則である。 物質の根源に迫ることを目的とした素粒子論や宇宙論などの研究対象においては、質量保存の法則は全く成り立っていない。たとえば培風館の物理学辞典には、かつて「物質は不滅だ」などと考えられていた時代があったので、こうした法則が主張された〔【物質】〕が、「こうした考えは捨てなければならない〔」と書かれている。 核反応の世界では実験的に十分に測定可能なだけの質量変化が起こっており、反応の前後で元素の種類や各々の物質量も変化していく。さらに、素粒子論の世界では物質・質量の生成や消滅が広範に起こっている。これらの世界においては、質量保存の法則や物質の不変性・不滅性は全く成り立っていない。 化学反応においても、反応によって放出または吸収されたエネルギーに相当する質量変化が起こっており、質量は厳密には保存されていないとされる。そのことを考慮に入れると「化学反応の前後で、それに関与する元素の種類と各々の物質量は変わらない」という表現がより正確な表現となる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「質量保存の法則」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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