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賭博黙示録カイジの登場人物は、福本伸行の漫画作品『賭博黙示録カイジ』およびその続編『賭博破戒録カイジ』・『賭博堕天録カイジ』・『賭博堕天録カイジ 和也編』・『賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編』に登場する架空の人物の一覧。 「声」はアニメ『逆境無頼カイジ』、BeeTV版、パチンコ版、パチスロ版における担当声優。特記が無いものはアニメ版の声優。「演」は実写映画版や東京カジノプロジェクト版におけるキャスト。 == 主要人物 == ; カイジ(伊藤開司 / いとう かいじ) : 声 - 萩原聖人(アニメ・BeeTV版)、櫻井孝宏(パチンコ版)、矢尾一樹(パチスロ版) / 演 - 藤原竜也(実写映画版)、織田信成(東京カジノプロジェクト版) : 本作の主人公。最初はクズだが聖人のような面も見せる。 : 高校卒業後に上京したが、就職せずにしょぼい酒と博奕に明け暮れ、街で見かけた高級車への悪戯で憂さを晴らす、行き詰まった最低な日々を過ごしていた青年。友人・古畑の借金の保証人となったため、その肩代わり返済のために遠藤にギャンブル船エスポワールへ招待されたことを機に、危険なギャンブルの世界に足を踏み入れていく。初登場時(1996年3月)は推定21歳〔『別冊宝島912 カイジPERFECT BOOK―賭博黙示録・破戒録徹底解析』より。実写映画版では26歳となっている。〕。遠藤の調べでは父親はいないが、パート勤めの母親と公務員の姉がいるとされている。身長178cm。 : 平穏な環境では怠惰で自堕落なダメ人間だが、命が懸かった極限の状態に置かれると並外れた度胸と博才を発揮し、論理的思考と天才的発想による「勝つべくして勝つ策略」をもって博奕地獄を必死に戦い抜いていく。石田には「土壇場で奮い立つことが出来る人間」「勝てる人間」と評されており、利根川や兵藤などの強大な相手に対しても臆することなく勝ちをもぎ取らんとするバイタリティの持ち主でもある。 : どんな状況であろうと信頼した人間を裏切ることは決してしないが、信頼を寄せた人間に裏切られる経験を何度も繰り返しており、たびたび苦い思いを味わされている。そのため他人を突き放す口ぶりが多いが、最終的には追い詰められた人を見捨てられずに己の利を蹴ってでも救おうとする、良く言えば心優しい、悪く言えば甘い性格である。 : ギャンブルはほぼ常に命懸けであるため、賭けに敗れたペナルティや、勝つための捨て身の作戦のために計4か所(アニメ版では3か所)に大怪我を負っている。エスポワールでは、別室に入った時に「21」という数字の烙印を左二の腕に押され(アニメ版ではカット)、Eカード戦では相手のイカサマを破るためにトイレの鏡へ頭をぶつけた際に左頬に切り傷を負い、その直後には作戦のために左耳を一度まるごと削いでいる。Eカード戦後の兵藤和尊に挑んだクジ引き戦では、敗れた代償として左手の親指以外の4本を根元から切断させられた。切断した左耳と左手指は接合手術で元通りとなり後遺症も見られないが、長髪で隠れて見えない左耳を除けば、それらの傷痕はその後も生々しく残っている。 : ギャンブル中毒になっている一方、神懸り的偉業を知る者からは伝説の博徒として知られ、裏世界では多少名を馳せている。また、偶然か必然か、挑む勝負にはことごとく「帝愛」の存在があり、死闘を重ねる度に切るに切れない縁を痛感している。 : どういうわけか、普通なら苗字で呼ぶような場面でも「伊藤」ではなく下の名の「カイジ」で呼ばれている。 ; 兵藤和尊(ひょうどう かずたか) : 声 - 津嘉山正種(アニメ版)、渡部猛(パチンコ版)、茶風林(パチスロ版) / 演 - 佐藤慶 : 「帝愛グループ」の総帥である老人。部下からは「会長」と呼ばれている。カイジ最大の宿敵。 : 莫大な資産を持ち、なお飽きることなく世界中の金をかき集め帝愛による「王国」を築こうとする金の亡者。嗜虐癖を持つサディストでもあり、人が苦しむ姿を見る事と常軌を逸したギャンブルを何よりの愉悦としており、暴利によって弱者から搾取し、博奕で負けた者や失態を演じた部下に「器官破壊」「指切断」「焼き土下座」「地下強制労働」といった懲罰を強制し、返済のできない債務者を死に追いやることに躊躇いを感じないばかりか、快楽すら感じている。 : 残虐非道かつ醜悪な怪人物で、カイジにとっては最も忌むべき相手だが、自らを「王」と称するだけあり単純に「強運の持ち主」というだけには留まらず、あらゆる面において常人を遥かに凌駕する力と閃きを持つ。自身のこれまでの人生経験に基く世の中の真理を突いた発言も多い。また、こと勝負事においては、自身が不利になる可能性があるに関わらず、何処かフェアな一面も持ち合わせる。真偽は定かではないが、「以前は困っている人間を見捨てられず助けようと金を貸していたが、幾度も裏切られてきた」とも語っている。 : 命を張るべきところで躊躇なく張ったり、痛烈なペナルティから目を逸らさずに受け入れるカイジの性格には一定の評価を下しており、「凡人とは一線を画す」と評してはいるが、根本的には虫けらのような扱いをしており、また認めているがゆえに、カイジが破滅する場面に執着している節がある。 : 第一章「希望の船」のラストにシルエットで初登場。第二章「絶望の城」編での最終局面、「ティッシュ箱くじ引き」でカイジと直接対決をし、王の王たる由縁を見せつけて完勝した。以後のストーリーでも兵藤と帝愛の存在はカイジの運命に立ちはだかり続ける。息子に和也がいる。 ; 遠藤勇次(えんどう ゆうじ) : 声 - 内田直哉(アニメ版)、小杉十郎太(BeeTV版)、玄田哲章(パチスロ版) / 演 - 天海祐希 : 帝愛グループの傘下である「遠藤金融」社長のヤクザ。カイジがギャンブルの世界に足を踏み入れるきっかけとなった人物。非情で悪徳な高利貸で、「自分が良い人の訳が無い」とうそぶく。カイジの様な賭博ジャンキー気質は無く、金銭感覚は常識的。 : 友人から肩代わりしてしまった借金を取り立てにカイジの前に現れ、ギャンブル船エスポワールへと誘った。4ヶ月後に再び現れ、スターサイドホテルにカイジと佐原を向かわせる。その後、1000万近くに増えた借金を背負いながらなおギャンブルの紹介を求めるカイジを「チャンスは二度まで」という帝愛の決まりにより地下労働施設に送り込んだ。 : グループ内では利根川派に属していたが、利根川の失脚により自身も完全に落ち目になり、メインの仕事を外されると同時にかなりの負債を背負い込む。起死回生のため地下から一時的に脱出したカイジと共闘して地獄パチンコ「沼」に挑む。資金が無くなった際、自分の逃亡用の資金をカイジの説得で貸し付けたりする情実も見せた(ただしコレには後述するウラがあった)。 : カイジの見事な活躍で「沼」で大当たりに成功して大金を手に入れ、ホテルでカイジと坂崎と共にドンチャン騒ぎを楽しんでいた際、二人に無味無臭の睡眠薬を盛った後、途中でカイジに貸し付けた金の借用書に10分で3割複利という極めて法外な利息を支払う条項を記載〔カイジはその際に精神的な窮余状態で、一応貸付条項に目は通したが、気付けなかった。〕し、最終的にはカイジを裏切り、後からやって来た部下たちと共にカイジから1億円以上せしめた後に逃亡。しかし、多少の仲間意識は生じていたらしく勝利の瞬間を思い出し、利息以上に取ること、坂崎の取り分に手を出すようなこと、複利の時間を取り分を分ける時まで引き延ばすこと〔遠藤が課した複利の時間はジャックポットに玉が入った瞬間まで。〕はしなかった。帝愛への借金返済後は回想シーン以外、ストーリーに登場しておらず、消息は不明。カイジの前から部下たちと共に姿を消す前に心の中で「もう、会うこともあるまい」と呟いていた。また、遠藤のこの行為は、あくまで金融会社としての仕事を全うしただけである為、カイジがかつて自分を裏切った者達を思い浮かべる際は、遠藤のみ思い浮かべる事がない。 : 実写映画版では遠藤凛子(えんどう りんこ)という女性に設定が変更されており、カイジに軍資金として暴利で金を貸すのが「沼」から「Eカード」に変更され、映画1作目終了時点で消息不明になり、2作目には登場しない。 ; 兵藤和也(ひょうどう かずや) : 声 - 山口勝平(パチンコ版) : 兵藤和尊の息子。村岡ら目下の人間には「坊ちゃん」と呼ばれている。 : 茶髪にサングラスという風貌で、年齢はカイジの推測では10代。大金を持ち歩いており、父親似のサディスト。カイジの暴言に激怒したり、その暴言がカイジの策だと知ると素直に感心して頷くなどの年相応の面が描かれている。場における状況判断やあくまでも中立の立場を最後まで貫くなど冷静沈着さも持ち合わせている。 : 村岡対カイジの立会人を務め、カイジが17歩で手持ちの金を失った時にカイジに金を貸し付け、返せないなら「欠損事故ルーレット」により肉体(手足や臓器など)で返してもらうと脅す。村岡の不正を指摘せずにいたが、カイジの策をイカサマとせず認め、最終的には公平な審判を下す。その後、村岡に勝ったカイジを車に乗せ、策に感心した和也は、車内でカイジに勝負を申し込む。 : 父親の威光により自分に媚びる人間に囲まれて育ち、他人からどう思われているかも分からず孤独と空しさを味わってきたことに加え、かつて友人と思っていた相手全員に裏切られて以降、人の善意や美点が一切信じられなくなり、それ故に人の真実の姿を渇望している面と、人の本質は私益と保身を軸に裏切りや人を出し抜くことが自然な状態だと頑なに達観(諦観)している面がある。このため、金に飽かして派手に遊びまわり、「和也プロデュース」と称して負債者同士や同級生にギャンブルをさせ、時には殺害していた。 : そして1年前に「作家になって自力で名声を得る」という生きる為の目標を掲げ、自らが執行した制裁を基にした小説「愛よりも剣」を書き上げたが、あまりの救いのない結末に加え、作中で描かれた殺人がかつて自分自身が犯したものであることを知ったカイジに「ちっぽけ」と一蹴される。自身の人間性を完全否定されたことで、友情確認ゲーム「救出」でのカイジとどちらが正しいか実験を開始。カイジが裏切られたチャンとマリオを救い出したことにより、「ワン・ポーカー」で決着をつけようとする。 : ガチンコの賭けで負けたことは一度もない。第一の理由は強運の持ち主であることだが、その強運はとにかく箍が外れており、相手がその運を見誤ることも原因になっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「賭博黙示録カイジの登場人物」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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