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『赤ひげ』(あかひげ)は、1965年(昭和40年)4月3日に東宝が封切り公開した日本映画である。 監督は黒澤明。『姿三四郎』以来24本目の作品。185分、白黒、東宝スコープ作品。 == 概要 == 原作は山本周五郎『赤ひげ診療譚』(新潮社ほか)。前半はほぼ原作通りであるが、後半はドストエフスキーの「虐げられた人びと」を取り入れて構築されている。江戸時代後期の享保の改革で徳川幕府が設立した小石川養生所を舞台に、文政年間の頃にそこに集まった貧しく病む者とそこで懸命に治療する医者との交流を描く。決して社会に対する怒りを忘れない老医師の赤ひげと、長崎帰りの蘭学医である若い医師との師弟の物語を通して、成長していく若い医師と貧しい暮らしの中で生きる人々の温かい人間愛を謳いあげた映画である。 黒澤明監督は「日本映画の危機が叫ばれているが、それを救うものは映画を創る人々の情熱と誠実以外にはない。私は、この『赤ひげ』という作品の中にスタッフ全員の力をギリギリまで絞り出してもらう。そして映画の可能性をギリギリまで追ってみる。」という熱意で、当時のどの日本映画よりも長い2年の歳月をかけて映画化した。完成した作品を観た山本周五郎をして「原作よりいい」と言わしめ、興行も大ヒットを収めた〔黒澤はこの作品の制作費の調達のために抵当に入れていた自宅を売却することになった。〕。 黒澤ヒューマニズム映画の頂点ともいえる名作とされ、国内のみならず、海外でもヴェネツィア国際映画祭サン・ジョルジュ賞などを受賞した。主演の三船敏郎も同映画祭で最優秀男優賞を受賞したが、同時にこれが黒澤映画における最後の「白黒映画作品」「三船出演作品」「泥臭いヒューマニズム作品」となった。翌1966年(昭和41年)、黒澤は東宝との専属契約を解除し、海外の製作資本へと目を向けることになる。 題名は『赤ひげ』であり、三船が主演であるが、ストーリーは加山雄三が演じる保本登を中心に進行していて、三船の台詞は少ない。物語の最初が小石川養生所に入る保本の後姿であり、ラストも赤ひげに随って小石川養生所に入って行く保本の後姿である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「赤ひげ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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