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起動加速度(きどうかそくど)は鉄道車両における性能指標の一つである。起動時、すなわち走行速度が 0 の時点での、動力により得られる平坦線での加速度を示し、主として電車の低・中速域における性能指標として用いられる。また、鉄道において断りなく「加速度」の呼称が用いられる場合は、起動加速度を指すことが多い。最大加速度と呼ぶこともある。また、直線で水平な地点における加速度ということで直線加速度と呼ぶこともある。 == 解説 == === 特性 === 鉄道車両に用いられる動力には電動機・ディーゼルエンジン・蒸気機関などがあり、いずれも速度に応じてトルクが変化するため、速度 0 における加速度を指標として定義している。単位は日本においては一般に ''km/h/s'' (キロメートル毎時毎秒)が用いられる。 起動加速度は、動力源の出力特性、歯車比や変速機の特性、粘着係数および編成重量やその構成により影響を受ける。高い起動加速度(高起動加速度)は一般に以下の条件で得られる。 *主電動機や機関の出力が大きい。または搭載基数が多い。 *動力車の構成比率(MT比)が高い。 *歯車比が大きい。 *粘着係数が高い。 *牽引重量が小さい。または車両重量が軽い。 一般に、駅間距離の短い通勤形電車や地下鉄の車両などは、加減速を何度もくり返すためにMT比や歯車比を大きくし、高い起動加速度が設定されている。逆に、特急形車両においては歯車比を小さくし、起動加速度よりも高速時の性能指標である均衡速度が高く取られている(右図)。 また、基本性能が同一の車両編成であっても、以下により起動加速度を変更・改善することができる。 * 再粘着制御を行う - 粘着係数の改善 * 応荷重制御を行う - 動力車の積載荷重に応じた引張力特性 * 電動機の限流値を上げる - 出力特性の向上 一方、車両や編成としての加速度は高く設定されている場合でも、走行路線の制限によって、あえて起動加速度を落とす場合がある。たとえば新幹線700系電車は、旧式の自動列車制御装置 (ATC) を用いていた東海道新幹線を走行する際にこの制限を受け、起動加速度を車両性能上の 2.0 km/h/s から 1.6 km/h/s に落としていた〔2009年に東海道新幹線の ATC が改良され、始発駅を除きこの制限はなくなった。- 700系の加速度向上について (ニュースリリース・JR東海)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「起動加速度」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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