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スローボール スローボールは、野球における球種の1つ。大まかには球速100km/h未満で、大きな山なりの軌道を描くものを指す。英語ではイーファス・ピッチ(Eephus Pitch)と呼ばれる。 == 起源 == 打高投低の傾向があった1940年代のメジャーリーグベースボールにおいて、ピッツバーグ・パイレーツのリップ・シーウェルが投げ始めたのが最初とされている。彼は1941年12月7日にフロリダ州オカーラで、狩りをしていた際に仲間から足に誤射を受け、大怪我を負って4週間にわたり入院した〔Paul Jackson, "The something pitch ," ''ESPN Page 2'', July 17, 2008. 2015年4月23日閲覧。〕。治療の結果、足の切断こそ避けられたものの、右足親指には血流障害が残った〔Ira Winderman, Staff Writer, "Sewell Treats Life Like An Eephus, Using What He Has To Do His Best ," ''Sun Sentinel'', July 13, 1986. 2015年4月23日閲覧。〕。ちょうど12月7日に大日本帝国海軍による真珠湾攻撃が発生し、アメリカ合衆国も第二次世界大戦に参戦することになったが、彼の足の怪我は徴兵検査で不適格とされるほどだった〔。この怪我によって以前のような投球ができなくなった彼が考え出したのが、山なりの軌道を描くスローボールだった。 翌春、デトロイト・タイガースとのオープン戦に登板した彼は、ディック・ウェイクフィールドを打席に迎えたときにそのスローボールを投げてみた。シーウェルによれば、そのときウェイクフィールドは「バットを振り出したかと思えば止め、また振り出したかと思えば止め、ようやく振り切ったときには空振りの勢いで転びかけていた」そうで、それを見ていた両軍ダグアウトとも笑いに包まれたという〔。このスローボールを "イーファス・ピッチ" と名付けたのは、チームメイトの外野手モーリス・バンローベイスである。彼によれば「『イーファス』に意味はないよ、ありゃそういう球だ」ということでそう名付けたという〔。シーウェルはまで現役を続けたが、レギュラーシーズンではこのイーファス・ピッチを本塁打にされたことが一度もない。この球を本塁打にされたのはただ一度、1946年のオールスターゲームでテッド・ウィリアムズと対戦したときだけだった〔AP, "Rip Sewell, 'Eephus Ball' Pitcher For Pittsburgh Pirates, Dies at 82 ," ''NYTimes.com'', September 5, 1989. 2015年4月23日閲覧。〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スローボール」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Eephus pitch 」があります。
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