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超高温原子炉(ちょうこうおんげんしろ、)は、1000度近い高温状態で発電を行う第4世代原子炉。ヘリウムを一次冷却材として使う方式が、最も開発が先行して実証炉段階にあるために高温ガス炉として知られているが、他に溶融塩原子炉または鉛冷却高速炉の超高温炉も研究されている。この原子炉は発生熱の出口部分で600 - 1000度近い高温が可能である。熱効率の高いガスタービン複合発電が可能で、ガスタービン原子炉として知られている。また高温ゆえ、原子力水素製造・原子力石炭液化・原子力製鉄などの工業熱源に使用可能で化石燃料枯渇後の工業熱源として期待されており、熱電併給により揚水発電を不要にできる。そして、冷媒が水でないため水素/水蒸気爆発しにくいなど、従来の軽水炉の欠点の多くを改善・一新する新世代炉である。 == 概説 == ガスタービン原発とも呼ばれ、炉心溶融や爆発しにくく、原子力製鉄などの産業熱源に使え、「原子力熱電併給」で出力調整が可能で再エネを保完でき、熱効率50%以上、使用済み燃料排出が1/5、冷却水消費量が少ない、など軽水炉の問題点を一新する第四世代原子炉である。 出口部分で600 - 1000℃の高温ヘリウムが得られ、ガスタービン発電と工業プラントが併設されている。昼ピークや、太陽/風力がダウンしたときは工業プラントの稼動を最低限に抑えて、ガスタービン複合発電に核熱ヘリウムの多くを流して熱効率50%での発電をし、夜間にはガスタービン発電機を止めて、核熱ヘリウムの多くを熱化学水素製造や、原子力エチレン焼成(水素副産)や原子力石炭液化(水素消費)や原子力製鉄に振り向け、揚水発電を不要にすること、再生可能エネルギーの不安定性を補う事、などが可能で、熱効率向上で 発電コスト大幅コストダウンが見込まれるほか、ウラン消費や使用済み燃料排出が半分近くカット可能である。 原子力エチレン焼成においても少ないCO2発生でナフサのほかに、水素を併産できる。水素は「石炭液化プラント」や、重油・タールサンドタールを軽質油に転換する「重質油水素化分解プラント」に不可欠である。 また、原子力石炭液化においては在来石炭液化より少ない石炭投入・少ないCO2発生で多くの人造石油が得られるため、石油ピークを過ぎて石油生産が枯渇衰退期に入っている現在、バイオ油より安価大量に人造石油を化学合成する手段として期待されている 。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「超高温原子炉」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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