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車運車(しゃうんしゃ、)は貨車の一種で、自動車を輸送するものをさす。日本国有鉄道(国鉄)と日本貨物鉄道(JR貨物)における形式記号は「ク」で、車のクが由来とされる。 == 概要 == 自動車を鉄道で運ぶ時は、古くは無蓋車または有蓋車に積載して行うのが普通であった。しかし自動車の輸送が増加するにつれ、そうした方式では積み降ろしや固定に掛かる手間が問題となり、また空間の利用効率の点でも問題となった。この問題を解決するために各国で自動車輸送専用の貨車が開発されることになった。これが車運車である。 車運車の利用目的としては、以下のようなものがある。 # 新車の自動車をメーカーの工場から輸出港やディーラーへ向けて輸送する。 # カーフェリーのように一般の旅客が持ち込む自動車を遠隔地へ輸送する、カートレインの運行に利用する。 # 貨物を積み込んだトラックやトレーラーをそのまま列車に積み込んで、貨物の積み替えの手間を省いて長距離輸送を行うピギーバック輸送に利用する。 目的に応じて様々な形式のものが開発されている。 北アメリカにおいてはピギーバック輸送以外のものでは、側面の覆いや屋根を取り付けて、妻面にドアまで取り付けた有蓋タイプのenclosed carと称する車両が普及している。これに対してヨーロッパでは無蓋タイプの車両が一般的で、特に車両を長くしてたくさんの自動車を積めるようにするために3軸連接車がドイツなどで多数使用されている。日本では、1960年代に一時大規模に車運車による完成車輸送が普及したが、諸般の事情から衰退し、1996年を最後に車運車による完成車輸送はない。ピギーバック輸送も2000年に打ち切られている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「車運車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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