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軟質亜綱 : ウィキペディア日本語版
軟質亜綱[なんしつあこう]

軟質亜綱(なんしつあこう、Chondrostei)は、条鰭綱に属する魚類の下位分類群の一つ。およそ4億年前のデボン紀に出現した、原始的な硬骨魚類の一群である。石炭紀三畳紀にかけて繁栄したが、その多くはジュラ紀までに衰退し、現生種として生き残った仲間は唯一チョウザメ目(2科6属27種)のみとなっている。
== 概要 ==

軟質亜綱は古生代デボン紀に出現し、分岐鰭亜綱ポリプテルス目のみが所属)とともに最も原始的な硬骨魚類と考えられている〔〔かつて軟質亜綱に所属していたポリプテルス目は、Nelson(2006)において独立の亜綱である分岐鰭亜綱 Cladistia となった。〕。より系統の古い軟骨魚類との最大の違いは骨格の硬骨化であるが、軟質亜綱では硬骨化は部分的なものにとどまり、骨格の大半は軟骨で構成される〔『魚学入門』 pp.23-24〕。
古生代の石炭紀・ペルム紀中生代三畳紀にかけて世界の海洋淡水域で繁栄したが、ほとんどはジュラ紀までに絶滅し、完全な硬骨化による頑丈な体格と敏捷な運動性をともに獲得した新鰭亜綱(2万6千種以上が所属する、現生魚類として最大のグループ)の仲間にその地位を譲ることになった。
2006年現在、軟質亜綱には少なくとも11目30科が記載されている〔。そのうち現生種を含むのはチョウザメ目のみで、残る10目は化石種のみの絶滅群である。本亜綱の魚類に共通する形態学的な特徴としては、間鰓蓋骨を欠くこと、前上顎骨と主上顎骨は外翼状骨および口蓋骨の一部と強固に接着することなどがある〔。また、多くの種類では尾鰭が上下非対称な異尾となっている〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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