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転がり軸受(ころがりじくうけ)は、転動体(玉やころ)を2つの部品の間に置くことで荷重を支持する軸受。部品同士の相対的動きにより、転動体は非常に小さな転がり抵抗で自転し、同時に若干すべるような動きをする。 原始的かつ有名な転がり軸受としては、大きな岩と地面の間に丸太を何本もかませたものがある。岩を牽くと丸太が若干すべりながら回転する。後ろから丸太がはみ出したら、それを前方に移して再び岩と地面の間にかませる。これは、テーブルの上にペンや鉛筆を並べ、その上に物を置くことで再現できる。軸受の歴史については軸受を参照のこと。 転がり軸受は、軸と軌道輪(レース)の間に転動体(ローラー)と呼ばれる円柱などを置いてその隙間を埋めたものである。軸が回転すると転動体は上述の例の丸太のような動きをする。ただし、軸受は丸いので、転動体が軌道輪から外れて出ることはない。 転がり軸受は、コスト、大きさ、重さ、荷重許容量、耐久性、精度、摩擦などのトレードオフを考慮して設計される。他の軸受はこれらの特性の一部に優れているが、他の特性が転がり軸受に劣っていることが多い。ただし流体軸受は、荷重許容量、耐久性、精度、摩擦、回転数に優れ、コストの面でも転がり軸受に勝る場合がある。他にすべり軸受も転がり軸受と同程度に広く使われている。 == 設計 == 典型的な転がり軸受の大きさは直径数mm〔特殊用途ではもっと小さいものもあるが、日本では一般人が安易に入手できるものとして田宮模型のミニ四駆用ボールベアリングセット(外径6mm、4個セット税別\600)がある。〕から数mで、荷重許容量は数十グラムから数千トンである。 最も一般的な転がり軸受は、玉軸受である。玉軸受は玉を転動体とし、それを内と外の軌道輪で挟んでいる。軌道輪は玉を保持する溝のついた輪である。溝は玉に若干の遊びが生じるよう形成されている。そのため原理的には、玉と軌道輪は1点で接触している。しかし、無限に小さい点に荷重がかかると、そこには無限大の圧力が生じる。実際には、玉は軌道輪と接する際に若干変形し、ちょうどタイヤが地面に接したときのように少し偏平になる。玉が接した軌道輪の表面もわずかにへこむ。したがって玉と軌道輪の接点は有限の大きさとなり、圧力も有限となる。また、玉は部分的に異なる速度で回転しているため、変形した玉と軌道輪は完全に滑らかに転がるわけではない。つまり、玉と軌道輪の接点には滑ろうとする力と転がろうとする反対の力が同時にかかっている。このため全体として軸受は引きずりながら回転する。 転がり軸受の多くは、転動体同士がぶつからないよう保持器(ケージ)を使っている。それによって転動体同士が擦れ合うことを避け、詰まることを防ぎ、結果として磨耗と摩擦を低減させる。保持器を使った転がり軸受は、17世紀中ごろジョン・ハリソンが時計を製作する過程で発明した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「転がり軸受」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Rolling-element bearing 」があります。 スポンサード リンク
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