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辛部(しんぶ)は、漢字を部首により分類したグループの一つ。康熙字典214部首では160番目に置かれる(7画の14番目、酉集の14番目)。 「辛」字は五味の一つである辛味を意味する。『説文解字』は「一」と罪の意を表す「」の会意文字とするが、甲骨文字の研究からは「辛」も「」ももとは同じ字であり、丸鑿のような鋭い先端の刀の象形で、犯罪者への刑罰として顔に入れ墨(黥)を施す刑具とされる。また引伸して悲痛や苦痛の意を表す。また十干の第8位としても使われ、十二支と組みあわせて干支の一部を構成している(辛を参照)。 偏旁の意符としては罪や刑罰、訴訟などに関することを示す。ただし、後起字では「辣」のように辛味に関することを示すものもある。このとき主として右側の旁の位置、あるいは下側の脚の位置に置かれ、左右構造あるいは上下構造を作る。また「辨」などのように左右から中間を挟み込む挿入構造を作るものもある。これは声符を兼ねており、「辨」「辯」などベンといった字音を表している。なお「辛」字の変形で「立」となったものがあるが、これらは辛部ではなく、立部に収められている。また「罪」という字のもとの字は「」(自+辛)で「辛」字に関わりのある字であったが、秦の始皇帝が自らの尊称である「皇」字にこの字が似ていることを嫌い、これを「罪」字に改めたと言われる。 辛部は上記のような意符を構成要素とする漢字を収める。 == 字体のデザイン差 == 印刷書体(明朝体)において『康熙字典』は1画目を短い縦棒とする字形を採用しており、日本も新字体・表外漢字を問わず、これを採用している。 一方、中国の新字形・台湾の国字標準字体・香港の常用字字形表は1画目を点画とする字形を標準字体に採用している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「辛部」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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