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農業労働者[のうぎょうろうどうしゃ]
農業労働者(のうぎょうろうどうしゃ、、)は、自らは農地を所有せず、もっぱら給与を受け取る賃労働として労働力を提供し、農業に従事する者〔 - 執筆者:井上和衛〕。 非農業的就労機会の増大や、機械化など農業の近代化、効率化により、20世紀を通して多くの地域で農業労働者の減少傾向が見られた〔。 == 基本的な類型 == 理論的に厳密な意味での農業労働者は、資本主義的生産様式が農業分野にも貫徹し、資本家的農業経営がなされている状態が前提となるが、実際にはイギリス以外ではこれに当てはまる状況はおこらなかった。このため、他の諸国における農業労働者には、単なる賃労働的雇用関係にとどまらない、先資本主義的関係の残存物である身分的隷属の下に置かれた農業労働者が広く見られた〔。かつてのプロイセン〜ドイツ帝国のユンカー制の下における〔 〕や、農地解放前の日本における若勢、作男(作女)は、そうした例である〔。 ユンカー制の作男(インステロイテ)は、少額の賃金を受け取るほか、打穀配当、小規模な自家生産や家畜飼育が認められていたが、19世紀末には、賃金と配当をもっぱら貨幣のみによって受け取るへと移行し、マックス・ヴェーバーはこれを純粋な貨幣賃金農業労働者への移行形態と考えた〔 〕。 農業労働者には、常雇的なもののほか、もっぱら農繁期にのみ雇用される季節的農業労働者、移動農業労働者がある〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「農業労働者」の詳細全文を読む
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