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近世歴史家批判[きんせいれきしかひはん] 『近世歴史家批判』(きんせいれきしかひはん、独: Zur Kritik neuerer Geschichtsschreiber)は、1824年に歴史家・レオポルト・フォン・ランケによって書かれた著作である。 ==概要== 近代歴史学の成立に寄与したランケが、『ローマ的・ゲルマン的諸民族の歴史』(1824年)を発表した際に付論として発表したのが本書である。この著作でランケはニーブーアが方向付けた近代における史料批判の方法を明らかにし、より信頼性の高い歴史叙述を行うための規則を確立した。本書はランケを近代歴史学の功績者と評価する根拠の一つとなっている。 ランケによればこの論文の意図には3つあり、第1に、『ローマ的、ゲルマン的諸民族の歴史』における史料操作の方法を示すこと、第2に、近代史を知ろうとする場合にどの書籍によって可能であるのかを示すこと、そして最後に、史料の性質や信頼性の学問的な判断に貢献することである。従来の歴史家による叙述には、不正確な根拠に基づいたものや曖昧な推測に依拠するものがあったと指摘する。ランケは16世紀のグイッチャルディーニの著作『イタリア史』を分析しながら、そこで叙述されている内容には事実の歪曲や誤認があるため信頼性が低いこと、使用している史料が真偽の疑わしい二次史料であることを指摘する。このようにランケは史料批判を通じて信頼性を確認することで、歴史学における調査と叙述の基礎を提示している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「近世歴史家批判」の詳細全文を読む
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