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逆推力装置 : ウィキペディア日本語版
逆推力装置[ぎゃくすいりょくそうち]
逆推力装置(ぎゃくすいりょくそうち)とは、ジェットエンジンが発生する推力の向きを逆にすることによって飛行機を減速させるための装置である。スラストリバーサー〔とも呼ばれる。
着陸後初期の高速滑走状態で使用され、滑走距離を短縮するために用いられる。滑走速度低下後は車輪ブレーキとスポイラーのみによって制動が行なわれる〔。機体を減速させるだけの逆推力を得る為にエンジン出力が増大されるので、接地直後の数秒間だけエンジン音が一段と大きくなる。
== 例外的使用法 ==
着陸時の減速・制動に使用されることが主な使い方であるが、以下のように例外的な使い方がされることがある。
*飛行中の減速
:スポイラーを着陸後の減速にしか使用しない仕様になっているDC-8は4発あるエンジンのうち左右胴体側にある2番・3番エンジンを逆噴射させ、これをスピードブレーキとして使用している。またIL-62などは着陸接地直前にスラストリバーサーを展開させている。
*駐機場や滑走路、誘導路での後退(パワーバック
:商用機では飛行中のスラストリバーサーの使用は経済性が悪化するため行なわれない。地上でも停止中や低速走行中は吸入する空気中へ塵や雪、異物などを巻き上げるために出来るだけ避けられ、またこれを禁止している航空会社もある。雪が機体や主翼に付着すると失速を招き易く、また雪がエンジンに吸い込まれた場合エンジン計器が正しく表示せず、最悪の場合エア・フロリダ90便墜落事故のように、離陸時に最大推力を得られないまま離陸し、墜落に発展しうる危険な失速状態に陥ることがあるため大変危険である。
ジェットエンジン」内の逆推力装置の節も参照。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「逆推力装置」の詳細全文を読む



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