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尾根[おね]
尾根(おね)は、谷と谷に挟まれた山地の一番高い部分の連なりのことである。山稜(さんりょう)、稜線(りょうせん)とも言う。地図上では等高線の突出として示される。 == 概要 == 尾根は山頂から始まり谷間へと続く。富士山のような円錐形の山では尾根は明確には存在しない。しかし、降雨と流水によって浸食が進むと谷ができるから、谷と谷の間の盛り上がりとして尾根が生まれる。孤立峰(こりつほう)では尾根は山頂から麓へと伸びるが、多くの山は複数が並んでおり、その場合には尾根は山脈の間をつないで伸びる。ある程度直線的に尾根のつながった山が並ぶのを連峰(れんぽう)という。そのような尾根筋を通り抜ける山行を往々に縦走という。また、そのような尾根筋は分水嶺ともなる。 両側の斜面が急峻な尾根のことを、登山用語では痩せ尾根と言う。これにはいろいろな呼び方があり、鎌尾根、馬の背、剣の刃渡り(つるぎのはわたり)、金冷やし(きんひやし)などと呼ばれる場合がある。アレート()、グラート()、リッジ()などとも呼ばれる。氷河の作用(氷食作用)によって作られた痩せ尾根は、日本では特にアレートと呼ばれる場合が多い。氷食によるアレートは、氷河の流下が進行していくことで峰の両側からカールが拡大してきてできる。痩せ尾根の中でも特に急なものは、ナイフエッジ()とも呼ばれる〔山用語 区分(3713:地形・尾根) 山どんの資料室〕〔山岳用語集 あ行 ぶらり山旅〕。 「痩せ尾根」の反対に両側の斜面が緩やかな尾根を、登山用語では広い尾根と言う。やせ尾根は崖に近い点で危険であるから、穏やかな尾根の方が安全であるが、他方で緩やかな尾根は尾根筋が明確でないため、尾根筋をたどりにくく、道に迷う危険が大きい。八甲田山で雪中行軍が遭難したのも、なだらかな山頂部であるため、尾根筋によって方向が確認できなかったのが大きい理由であった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「尾根」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ridge 」があります。
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