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遊び(あそび)とは、知能を有する動物(ヒトを含む)が、生活的・生存上の実利の有無を問わず、心を満足させることを主たる目的として行うものである。基本的には、生命活動を維持するのに直接必要な食事・睡眠等や、自ら望んで行われない労働は含まない。類義語として遊戯(ゆうぎ)があるものの、原義は大きく異なる(後述)。 遊びは、それを行う者に、充足感やストレスの解消、安らぎや高揚などといった様々な利益をもたらす。ただし、他者にとってその行動が何を意味するかは問わないのであり、たとえ他者への悪意に基づく行動であっても当人が遊びと認識するのであれば、当人に限ってそれは遊びである(むろん、他者はそれを容認しない)。 == 動物の遊び == 遊び行動は、高度な知能を具えた動物において、成長途上にある個体に多く見られるほか、成熟個体にも少なからず見られるものである〔 〕。 これは、動物が生きてゆく上で必要な身体能力(筋力・心肺能力〈持久力〉・運動能力等を意味する体力、免疫力等を意味する基礎的体力)・知識・経験などを、おのずから習得する、あるいは鍛錬するために具わった性質と考えられる。動物は遊びのなかで狩りやコミュニケーションの方法を学んでゆく。ヒトは成熟後も遊びを行なうのが一般的である一方、ヒト以外の動物は成熟するとあまり遊ばなくなると言われてきたが、必ずしも研究者はそのようには捉えていない〔 〕。また、家畜化およびペット化された動物、特にイヌやネコなどは、成熟後も遊びたがる傾向があるように見える。野生動物でも、遊び行動は哺乳類と鳥類に広く見られ〔早木仁成 「霊長類の遊びと人類の進化」(公式ウェブサイト)- 交替劇A02, 52頁。〕、成熟した個体であってもそれが見られる。哺乳類の中でも霊長類はよく遊び、霊長類の中でも類人猿はよく遊ぶ〔。哺乳類では他に、クジラはよく遊び、クジラの中でもハクジラ類がよく遊ぶが、ハクジラ類の中でもイルカの遊び行動は観察機会が多いこともあってか一般にまで広く知られている。現生ゾウ目(長鼻目)のゾウ2属(ロクソドンタ属〈アフリカゾウ属〉とエレファス属〈アジアゾウ属〉)もよく遊ぶ。また、デグーのような一部の齧歯類でも「物体遊びである可能性がある行動」が確かめられている〔。鳥類では、オウム目〔はよく遊ぶことで知られている。スズメ目に属する数科もよく遊ぶが、中でもカラス科はよく遊び〔、カラス科の中でもカラス属はよく遊ぶことで知られている(観察機会が多いこともあって一般にも広く知られている)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「遊び」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Play (activity) 」があります。 スポンサード リンク
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