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過誤記憶[かごきおく]
過誤記憶(かごきおく)とは、英語の概念「False Memory」の日本語への訳語の一つ。同語のもう一つの訳語「虚偽記憶」に比べると、過去のエピソード記憶を叙述するクライエントに「嘘をつく」といった悪意がなく、「誤った記憶」を述べてしまったとするもの、という語義を持つのが特徴である。この特徴の発生については本項「日本への紹介と影響」にて詳述。 == 背景 ==
===20世紀前半における序章=== 精神分析の創成期にフロイトは、ヒステリー患者の心的現実(mental reality)に着目したが、やがて近親姦の記憶などを訴えるクライエントが彼の予想をはるかに上回って増えてきたために、「こんなに近親姦が多いわけがない」とフロイトの中で理論の撤退が起こり、かつて彼が心的現実と呼んだものは幻想(fantasy)へと変化していった。 そのような中でジャネの心的外傷に関する研究は続いたものの、1930年代は精神医学界では外傷概念に対する否認の時代であった。そのため、フロイトの継承者を自認するラカンなども、1930年代に彼の理論の土台を築いたために、外傷という概念を彼の理論体系のなかに組み込まなかった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「過誤記憶」の詳細全文を読む
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