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遣迎院[けんごういん]
遣迎院(けんごういん)は、京都市北区鷹峯(たかがみね)にある天台系の寺院で、浄土真宗遣迎院派の本山である。本尊は釈迦如来と阿弥陀如来。 ==歴史== この寺は、1201年(正治3年)九条道家の開基、証空(浄土宗西山派の派祖)の開山により釈迦と阿弥陀を本尊として現在の京都市東山区本町十九丁目(東福寺近辺)に創建されたのに始まるが、道家の祖父関白九条兼実が建久5年(1194)、釈迦・阿弥陀の像をその別邸である月輪殿に祀ったのがそもそもの起りである。1583年(天正13年)には寺の敷地が秀吉により大仏殿(後の方広寺)の敷地と定められたため移転を余儀なくされた。移転は大仏殿計画地が渋谷仏光寺境内に変更されたため中断されたが、一連の経緯の中で2寺に分かれることとなった。その内の1寺はそのまま残され「慈眼院」と寺名を改めたが、その後旧名に復し浄土宗西山禅林寺派の寺として現存している(南遣迎院)。もう1寺は現在の上京区寺町通り広小路上る北之辺町(京都御所の東方・廬山寺の南隣)に移され天台宗寺院となったが、この寺が現在の遣迎院である。1955年(昭和30年)、敷地を学校法人立命館に売却し、某資産家の山荘であった現在の寺地へ移って一派を形成し、浄土真宗遣迎院派の本山となった〔『日本歴史地名大系 京都市の地名』、pp.289, 541 - 542; 『昭和京都名所図会 3 洛北』、pp.300 - 301〕。厳めしい長屋門と書院は、その山荘にあったもので、もともとは備中高松城の遺構を移したものである〔川勝政太郎『京都古寺巡礼』社会思想社。〕。末寺数は多くはないが、淀殿ゆかりの寺として知られる東山区の養源院は遣迎院派の寺である。 寺名の「遣迎」は、発遣(はっけん・ほっけん)の釈迦と来迎の阿弥陀、つまり西方極楽浄土へ送り出す釈迦と迎え取る阿弥陀の両如来を本尊とすることによる〔川勝政太郎前掲書。『昭和京都名所図会 3 洛北』、p.301〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「遣迎院」の詳細全文を読む
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