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都心の荒廃[としんのこうはい]
都心の荒廃(としんのこうはい、''Urban decay'')とは、都心全体、または一部が荒廃した状況に陥ることである。 == 概説 == 特徴としては、人口減少、建築物の廃屋化、高い失業率、家庭崩壊、選挙権剥奪、犯罪、荒廃し殺伐とした雰囲気などが挙げられる。都心の荒廃は、1970年代 - 1980年代にかけての西側社会、特に北アメリカや欧州の一部に多く見られた現象である。この時期、世界的な規模で経済、輸送、政策において大きな変化が起こり、そのことが都心部の衰退につながっていった。 通常、都市が発展していく場合、都市の中心部に人が集まり、その地価が上昇する。そして、そのようにして形成されていく大都市圏の周辺に貧民街(スラム)が形成されていく傾向が強い。しかし都心の荒廃は、その流れに逆行する。北アメリカの都市では、「ホワイト・フライト(''white flight'')」と呼ばれる黒人との混住を嫌う白人たちの転居などが起こり、都市郊外地域や準郊外(''exburb'')地域への人口流出が生ずる。これが結果として、都心部における住居の不法占有につながっていく。 都心の荒廃に関しては、何か1つの大きな原因(主要産業の衰退など)がきっかけとなるばかりではなく、政府の都市計画案、高速道路の整備、都市周辺地域の郊外住宅地化、金融業界の特定警戒地区指定化(''redlining'')、移民の入国制限、人種差別など、様々な要因が絡み合って持ち上がってきた問題である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「都心の荒廃」の詳細全文を読む
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