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酸化鉄(III)[さんかてつ さん]
酸化鉄(III)(さんかてつ さん、Iron(III) oxide)は酸化第二鉄(さんかだいにてつ、ferric oxide)、ヘマタイト (Hematite)、赤色酸化鉄(せきしょくさんかてつ、red iron oxide)、合成磁赤鉄鉱(ごうせいじせきてっこう、maghemite)、弁柄(べんがら、colcothar)あるいは単に錆として知られる、幾つか存在する鉄の酸化物の一つで、常磁性を示し、組成式はFe2O3で示される化学物質である。 結晶は硬く金属光沢をもった黒色だが、粉末になると赤褐色を示す。一般的にみられるものは常温常圧で生成した微結晶の集合で、非常にもろい赤褐色の固体。水酸化鉄の脱水や、金属鉄の自然酸化によって生ずる。赤鉄鉱を構成しており、これを還元して金属鉄を得る。「赤さび」と呼ばれる錆は、鉄の自然酸化によってこの物質ができることによって生ずる。 2008年度日本国内生産量は 148,413t、消費量は 3,976t である〔経済産業省生産動態統計・生産・出荷・在庫統計 平成20年年計による〕。 == 多形 ==
=== α相 === α-Fe2O3は菱面体晶でコランダム構造 (α-Al2O3) の通常見られる酸化鉄(III) の結晶形である。自然界では鉱物のヘマタイトとして産出して主要な鉄鉱石として採掘される。臨界温度950 K以上では反磁性を示す〔J.E Greedon, (1994), ''Magnetic oxides'' in Encyclopedia of Inorganic chemistry Ed. R. Bruce King, John Wiley & Sons ISBN 0471936200〕。そして熱分解や溶液からの沈殿により容易に製造することができる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「酸化鉄(III)」の詳細全文を読む
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