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酸素燃焼(さんそねんしょう)とは、バーナーやボイラーなどの支燃性ガスに、酸素、あるいは酸素濃度を高めたガスを用いた燃焼のことである。この言葉に対し、支燃性ガスに空気を用いる通常の燃焼は、空気燃焼と呼ぶ。支燃性ガスに、酸素濃度を高めた空気を用いた燃焼は、特に酸素富化燃焼(さんそふかねんしょう)と呼び、対して酸素を用いた燃焼を純酸素燃焼(じゅんさんそねんしょう)と呼び区別することもある。 == 特長 == 空気中の酸素濃度は体積比で約21%しか含まれておらず、残りの大部分が不活性ガスの窒素である。酸素燃焼では、この燃焼に寄与しない窒素を除去、あるいは低減することにより、様々な特長を発揮する。〔財団法人省エネルギーセンター、中長期計画作成指針、(1)燃焼設備、2)燃効率の向上「酸素燃焼バーナー、酸素富化燃焼バーナー」-オンライン資料 、2010年8月11日閲覧。〕〔諏訪俊雄、小林伸明、三宅新一「酸素燃焼技術とその展望」 工業加熱、2002年、39巻、3号、3-12頁。〕〔大原清司「酸素による燃焼の技術」 工業加熱、2002年、39巻、3号、13-18頁。〕 #燃焼効率の向上 #:酸素燃焼では、窒素に奪われる熱を低減できるため、排気ガスからの熱損失が抑えられ、燃焼効率の向上が図れる。 #火炎温度の向上 #:同じく窒素に奪われる熱を低減できるため、燃焼火炎の温度を向上させることができる。 #排ガス量の低減 #:窒素を除去しているため、その分排ガス量も抑えることができる。 #窒素酸化物の低減 #:純酸素燃焼の場合、起源となる窒素を除去しているため窒素酸化物を大幅に低減することができる。 #二酸化炭素の回収 #:純酸素燃焼、あるいは排ガスを循環させ混合させた酸素燃焼の場合、燃焼後の排出ガスの成分の大部分が水分と二酸化炭素となる。水分は簡便に除去できるため、排出ガスから二酸化炭素を容易に分離・回収することができる。〔「4C4. 微粉炭酸素燃焼技術(CO2回収技術)」(PDFファイル) NEDO資料、2010年8月11日閲覧。〕〔「日豪共同の酸素燃焼による石炭火力でのCCS技術実証プロジェクトの開始」 三井物産、2008年3月31日ニュースリリース、2010年6月22日閲覧。〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「酸素燃焼」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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