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野辺地戦争 : ウィキペディア日本語版
野辺地戦争[のへじせんそう]

野辺地戦争(のへじせんそう、明治元年9月23日グレゴリオ暦1868年11月7日))は、会津戦争戊辰戦争)の戦いの一つである。
奥羽越列藩同盟側の盛岡藩は9月20日に新政府に降伏し、22日に新政府に降伏が受け入れられていた。だが翌23日、新政府側の弘前藩及び黒石藩の連合軍が野辺地へ侵攻。交戦の結果、盛岡・八戸藩連合軍が弘前・黒石藩連合軍を撃退して戦闘は1日で終了し、新政府からは両藩の私闘として処理された。
弘前藩はこのほかにも鹿角郡濁川にも放火のために出兵を行っており、本格的な侵攻ではなく、実績作りのための放火活動であると言われる。戦争と言われているが実際は小規模な局地戦であった。
== 背景 ==

=== 弘前藩の外交 ===
弘前藩は7月13日の段階で奥羽越列藩同盟脱退を藩内に通知し、15日に久保田藩に続き同盟を脱退していたが、仙台藩の使者を殺害したために領内が戦場となった久保田藩の失敗は踏襲しなかった。脱退以降も公然と列藩同盟と敵対しないよう弁解を用意し〔大田(1980: 382)「同盟を破るのは不本意なことであるが、近衛家と弘前藩は古来より特別の関わりがあり、その命令に背くことはできなかった。我が藩は小藩であるがゆえ、国内警備に専念して領外に出兵しない」〕、中立の立場に自らを置いた。実際には新政府側への支援として久保田藩に出兵(補給、医療部隊)しており〔大田(1980: 381)〕、そのことを8月14日に盛岡藩新渡戸伝蔵に詰問されるも「事実無根」と否定した。一方で弘前藩は同盟側の庄内藩へも援兵し、庄内藩から盛岡藩は弘前藩へ攻め込まないよう依頼をさせることに成功〔大田(1980: 382)「わが藩にも援兵を出しておき、いまも、ともに謀るところがあるので、津軽進撃の儀は見合わせていただきたい」〕した。盛岡藩としては自らの掴んでいる久保田藩への援助疑惑と、同盟に味方している事実、一方では約束を違えて国外に出兵していることといった矛盾と直面することになって困惑する〔大田(1980: 382)〕。盛岡藩では弘前藩の誠意を疑って攻め入るべきという意見も目付の多賀佐市らから上がったが、同時期に弘前藩は久保田藩領へ出兵していたことから出兵は見送られた〔大田(1980: 383)〕。当面は秋田方面への侵攻に専念することになった盛岡藩は大館城へと迫り、陥落が目前となる。すると大館城の城代の佐竹義遵(佐竹大和)はさらなる救援要請を弘前藩へと向け、参謀醍醐忠順によって盛岡領への出兵を促されるも、弘前藩は秋田での同盟軍優位を見て兵を出さず、ついに大館城は陥落した。新たな出兵こそなかったものの、弘前藩は久保田藩に大館攻城戦直前、鉄砲百挺と弾薬1万発を援助している〔大館市史 p.363〕。また、大館城攻防戦には弘前藩の一部隊も参加しており池内村周辺に布陣した〔大館市史 p.377〕。だが、大館城が南部藩によって攻略されると弘前藩は部隊を撤退させるとともに、藩境の久保田藩領陣馬村に部隊を駐留させた。その後、9月に入って東北各地で新政府軍が優勢になると、大館城奪還を企図する新政府軍へと使者を送り、「兵備がようやく整ったので兵を派遣したい」〔大田(1980: 384)〕と参軍の意を伝えた。こうして弘前藩は公然と新政府に兵を提出したものの、これらの経緯からより旗色を明確にする必要があり、そのための軍事行動が必要だった〔大田(1980: 384)「新政府軍の弘前藩という既成事実のバスに乗り遅れる懸念」〕。また弘前藩の秋田戦争への参加態度は、奥羽鎮撫総参謀である田村乾太左衛門らから「日和見である」と見られかねない状況でもあった。〔大館市史。大館周辺の戦いも参考。また、津軽藩は奥羽鎮撫隊の副総監の澤為量隊を矢立峠の巨木を倒し峠を封鎖して通過させない措置をとっていた。〕

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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