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量子焼きなまし法[りょうしやきなましほう] 量子焼きなまし法(りょうしやきなましほう、、略称: QA)は、量子ゆらぎを用いた過程によって、解候補(候補状態)の任意の集合から任意の目的関数の最小値(グローバルミニマム)を探す一般的方法である〔T. Kadowaki and H. Nishimori, "Quantum annealing in the transverse Ising model" Phys. Rev. E 58, 5355 (1998) 〕〔A. B. Finilla, M. A. Gomez, C. Sebenik and D. J. Doll, "Quantum annealing: A new method for minimizing multidimensional functions" Chem. Phys. Lett. 219, 343 (1994) 〕。主に探索空間が多くのローカルミニマムを持ち離散的である問題(組合せ最適化問題)に対して用いられる(量子トンネリングを使用したスピングラスの基底状態の探索など)〔P. Ray, B. K. Chakrabarti and A. Chakrabarti, "Sherrington-Kirkpatrick model in a transverse field: Absence of replica symmetry breaking due to quantum fluctuations", Phys. Rev. B 39 11828 (1989) 〕。 量子焼きなまし法は、均等な重み付けを持つ全ての可能な状態(候補状態)の量子力学的重ね合わせから開始する。次に、系は物理系の自然な量子力学的発展である時間依存シュレーディンガー方程式に従って変化する。状態間の量子トンネリングを引き起こす横磁場の時間依存強度に応じて、全ての候補状態の振幅は変化し続ける。横磁場の変化速度が十分遅い場合、系は瞬間ハミルトニアンの基底状態の近くにとどまる(断熱量子計算)〔E. Farhi, J. Goldstone, S. Gutmann, J. Lapan, A. Ludgren and D. Preda, "A Quantum adiabatic evolution algorithm applied to random instances of an NP-Complete problem" Science 292, 472 (2001) 〕。横磁場は最終的に切られ、系は元々の最適化問題の解に対応する古典的イジング模型の基底状態に到達していることが期待される。 ==脚注==
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「量子焼きなまし法」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Quantum annealing 」があります。
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