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金掘り攻め : ウィキペディア日本語版
坑道戦[こうどうせん]
坑道戦(こうどうせん)とは、敵側の防御構造物の地下へトンネルを掘り進み、そこで支柱に放火して自重により崩壊させるか、または火薬爆薬の使用によってそれを破壊する戦術である。金掘り攻めともいう〔河合敦 『最新 日本史がわかる本』 三笠書房 2001年 p.114.〕。
== 概要 ==
基本的には土木工事であり、目標とする場所までトンネルを掘り進む。目標の下へ到達すると大量の爆薬を運び込み、超巨大地雷として爆破することで敵の陣地や要塞を粉砕する。戦国期の日本においては、主として、城内の水の手を切ったりを崩したり、坑道から突撃部隊を送り込む攻城法として用いられた〔河合敦 『最新 日本史がわかる本』 2001年 p.114.〕。
長所は敵の妨害を受けにくく破壊力が絶大であること、短所は目標到達までに時間がかかりすぎることである(他、掘削時の騒音や振動で気づかれる場合がある〔前者は「ペルー日本大使公邸人質事件」、後者は山本勘助が地中に埋めた水甕の水面の逸話。〕)。
妨害された例としては、松山城合戦(1561年)があり、武田家の金山衆が当城の2つを掘り崩すことに成功するも、上杉軍の反撃により、坑道内にを流し込まれ、多くの坑夫を溺死させた上、鉄砲の一斉射によって多数が討ち取られている〔河合敦 『最新 日本史がわかる本』 pp.115 - 116.〕。これに対し、武田軍は坑夫に竹束(防弾盾)を使用させ、坑道作戦を再開し、水の手も切ることに成功している〔河合敦 『最新 日本史がわかる本』 p.116.〕。また、山本勘助が地中に半分以上埋めた水瓶によって、水面の振動で金掘り衆が近づいていることを見破った逸話もある(『甲陽軍鑑』)。
近代戦では敵側も妨害するために坑道を掘り、地中での爆破合戦になった事例も多い。時間がかかるため、数年に亘る長期戦となった事例も多く、第一次世界大戦では3年以上も掘り続けたことすらある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「坑道戦」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sapping 」があります。



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