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鈴木氏館 : ウィキペディア日本語版
鈴木氏館[すずきしやかた]

鈴木氏館(すずきしやかた/すずきしかん)は、伊豆国田方郡江梨村(現在の静岡県沼津市西浦江梨)にあった城郭江梨城とも。後北条氏家臣・江梨鈴木氏歴代の居城で、現在跡地には海蔵寺が所在する。
== 概要 ==
鈴木氏館は静岡県沼津市西浦江梨にある城館跡。城主の江梨鈴木氏は、穂積氏嫡流名門藤白鈴木氏の支流で、初代の鈴木繁伴足利氏満に招かれて伊豆・相模国の船大将を務め、後に後北条氏に属して伊豆の江梨五ヶ村を支配した一族。
館は現在の海蔵寺の地に置かれていたと考えられており、遺構は東海地震の津波でそのほとんどが破壊された。「後北条氏家臣団人名辞典」によると、戦国期の石垣の一部が現存する。また、付近の水路の河口部が船溜りとなって水軍停泊地になっていたと推測されている。初代の繁伴は大瀬崎鈴木繁伴館を築いており、江梨鈴木氏初期の居館であったとされ、現在は土塁などの遺構が見られるのみである。
天正18年(1590年)、豊臣秀吉が後北条氏を攻めた小田原征伐で、江梨鈴木氏は後北条氏に従って戦ったが敗れ、北条家と運命を共にした。このとき、江梨城主・鈴木繁脩の弟である鈴木繁氏は、船で蝦夷地へ落ち延びようと試みたが、陸奥国糠部郡葛巻村小屋瀬(現・岩手県岩手郡葛巻町小屋瀬)に落ち着き、小屋瀬鈴木家の祖となった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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