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銅タンパク質(どうたんぱくしつ)とは補欠分子族として銅イオンを含むタンパク質のことである。生体中においてCu+、Cu2+、Cu3+の3つの状態をとることができるとされる銅イオンは、電子伝達機能、酸素運搬機能、酸化還元反応の触媒機能など、生命の維持にとって重要な機能を担うのに適しており、銅タンパク質はバクテリアからヒトまで、生物界に広く存在する。 銅タンパク質に含まれる銅イオンは配位環境を反映した分光学的性質から下記のようにいくつかのタイプに分類される。 また、ひとつのタンパク質分子中に複数の銅イオンを含むものはマルチ銅タンパク質と呼ばれる。 == 分類 == ===タイプ1銅=== *構造・機能 タイプ1銅(たいぷわんどう)は、基本的には、2つのヒスチジンと1つのシステインが平面的に強く配位し、また、軸位からメチオニンが弱く配位してゆがんだ四面体型構造をとっている。電子伝達タンパク質であるアズリンのように、グリシンの主鎖カルボニルが軸位から5つ目の配位子として存在し、三方両錐型構造に近くなっているものもある。これらの構造はCu2+とCu+のときで大きく変化せず、どちらの状態でも安定なことを示している。この特性のため、タイプ1銅は電子伝達機能に関与する。タイプ1銅を含むのほとんどの銅タンパク質はその溶液が濃い青色から緑色を呈するため、別名ブルー銅とも呼ばれる。これはタイプ1銅に配位するシステイン由来チオラート基から銅への電荷移動遷移によって、600nm付近の光をよく吸収するためである。またEPRスペクトルにおいては特徴的な小さい超微細結合を示す。タイプ1銅を含むものの、溶液が青色を呈さないタンパク質にはニトロソシアニンがある。ニトロソシアニンの銅中心には2つのヒスチジンと1つのシステイン、1つのグルタミン酸が配位している。タイプ1銅を含むタンパク質は一般にキュプレドキシンドメインと呼ばれる保存された三次構造をとる。キュプレドキシンドメインは8本のβストランド構造を持つグリークキーβバレルと呼ばれる構造によって特徴づけられる。 *タイプ1銅を含むタンパク質 アズリン、ステラシアニン、プラストシアニン、ラスティシアニン、シュードアズリン、ラッカーゼ、アスコルビン酸酸化酵素、銅含有亜硝酸還元酵素、など。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「銅タンパク質」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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