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鋳造貨幣 : ウィキペディア日本語版
硬貨[こうか]

硬貨(こうか)は金属で作られた貨幣である。コイン (''coin'') ともいわれる。かつて「コイン」は基本的に金や銀の素材金属の価値と額面の差の無い本位通貨として鋳造されることが多かったが、現在は管理通貨制度の下で不換紙幣を補完する役割を担う補助貨幣的性質を有する硬貨〔1988年以前臨時通貨法の下、日本では事実上の現金通貨が日本銀行券と臨時補助貨幣のみであったため、硬貨は補助貨幣と称されていたが(『世界大百科事典』26、平凡社、2009年)、現在では通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律により「貨幣」と称する。〕のみが流通し、素材の価値が額面を大きく下回る。
他方、経済学においては『硬貨』はハードカレンシー(国際決済通貨)や本位貨幣を指すことばであり、対義語の『軟貨』(ソフトカレンシー)とは国際決済に用いられない・用いることが出来ない通貨を指す。
== 歴史 ==

現存している最古の硬貨は、アナトリア半島のリディア王国で作られたエレクトロン貨である。硬貨がいつ誕生したかについては確かなことは分かっていないが、紀元前10世紀頃のギリシアではすでに作られていたようである。良く知られた話によると、物と物との交換に嫌気がさしたギリシャ人が物の交換の仲立ちになる物を使ってはどうかと話合い、最初は鉄釘を使ってみた。しかし鉄釘は作るのは簡単だが形状がいまひとつで人にやるわけにもいかず、すぐに使われなくなった。その後リディア近郊に住んでいた若者が、後にコインと呼ばれるものをつくって国王に献上したところ、ギリシア人はみなその発想に驚いたという。それから紀元前600年から紀元前300年にかけて、ギリシアでは各地の鋳型彫刻工たちが芸術性を競い、シラクサ出身のキモンエウクレイダスエウアイネトスなどの腕の良い彫刻師が現れた〔ヴィッキー・レオン著 『古代仕事大全』 株式会社原書房 2009年〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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