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間宮 陽介(まみや ようすけ、1948年(昭和23年) - )は日本の経済学者。京都大学名誉教授。青山学院大学総合文化政策学部特任教授。専攻は社会経済学、経済理論、経済思想。都市論や公共空間論に関する著作も発表している〔http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/01/8/0109750.html〕。 ==経歴== 長崎県長崎市出身。東京大学経済学部卒業後、同大学院経済学研究科を経て、神奈川大学経済学部助教授・同教授、1993年より京都大学大学院人間・環境学研究科助教授、同教授をへて、2013年、京都大学名誉教授。 経済学者であると同時に、市場経済一辺倒の傾向を批判し、経済活動に「倫理」と「公共性」を求める思想家としての一面ももつ。これら「倫理」「公共性」を失った市場原理至上主義ないし新自由主義の支配する世界では、かつてハンナ・アーレントが論じたように、政治的「駆け引き」という活動はもはや経済的「取引」に完全に飲み込まれてしまうしかない。そこでは人々は損得のみで物事を考え、われわれにとって何が善であり悪であるのかを真剣に思考・議論しなくなり、その結果人々の価値観や欲望そのものまでもが画一化されてゆくことになるだろう。アーレントは、人々のこのような「無思考」「画一化」こそが、実はナチズムやスターリニズムといった全体主義を導くものなのだとしたが、間宮もまたこの危機感を共有する。 全体主義化の危機に対抗するためには、公共に開かれた政治の空間が必要である。ここで言う「政治」とは、まず第一に「自由な(言論)活動」というほどの意味である。したがって「公共空間」は間宮にとって、また生活者主体の都市の空間でもある。このため間宮は都市計画・まちづくり等の分野においても積極的に発言し続けている。 なお、同じく門下生である佐伯啓思とともに西部邁の著書『大衆の病理——袋小路にたちすくむ戦後日本』の巻末の鼎談に登場している。佐伯啓思が今なお西部邁とともに歩んでいるのに対し、間宮は袂を分かっており、対照的である。 ジョン・メイナード・ケインズの大著『雇用・利子および貨幣の一般理論』の新訳に取り組み、2008年に岩波書店から文庫上下2巻として刊行したが、誤訳の指摘があり、経済評論家の池田信夫は、また、評論家の山形浩生も自身のブログで「間宮が勘違いしたうえに、勝手に原文を改ざんしている」部分を指摘している。山形は文体の古さも批判している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「間宮陽介」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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