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碁盤(ごばん)は、囲碁の用具の一つで碁石を打つ板のことである。盤の上面には縦横に直線が描かれ、それらは直角に交わっている。また、このような縦横の直線の交差により作られている格子状のものを、碁盤の目状と称する事もある(京都市内の通りなど)。 == 概要 == 碁盤を作る木材には榧(カヤ)、桂、イチョウ、ヒノキ(主に台湾産)、ヒバ(主に米ヒバ、:en:Callitropsis nootkatensis)、南洋材のアガチス(アガヂスとも)、北米産のスプルース材などが使用される。碁盤を作るためには少なくとも樹齢数百年の大木が必要である。榧製、特に宮崎県産の榧の柾目盤が最も珍重され高価であるが、近年は榧の大木は国内では非常に稀少となり、中国・雲南産の榧を使った盤が多く販売されるようになった。桂・イチョウなどの盤が普及品としては上物とされ、また安価なものには大木が得やすいスプルース材が多い。業者の広告等で「新カヤ」という商品名で呼ばれているものはスプルース、「新桂」と呼ばれているものはアガチスであるが、それぞれ榧や桂とは全く別種の木材であることには注意すべきである。木材を圧縮接着した積層材の盤、またプラスチック製のものやゴム製、持ち運び用のマグネット碁石に対応した金属製の碁盤も販売されている。 碁盤上に引かれた線はヘラや筆を使って引く手法(箆盛り・筆盛り)の他に、太刀目盛り(たちめもり)と呼ばれる独特な伝統的手法がある。これは日本刀の刃を丸め、温めて黒漆を付け盤面に刃先を押しつけて線を引くものである。表面に漆が乗るため、線には微妙な盛り上がりができる。視覚障害者が、手触りでマス目を判断して碁を楽しめるように、この線をわざと厚めに作る碁盤も存在する。 碁盤の価格は数千円から一千万円超までさまざま。アガチス、桂、スプルース製の厚さ1寸までの卓上盤なら数千円程度、桂、スプルース製の足付盤や榧製の卓上盤では数万円から十万円程度、イチョウ、ヒノキ、ヒバ製で三十万円程度まで、榧製は1面ずつ価格が異なるが、相場として板目盤で五万円から八十万円程度、柾目盤は希少価値が高いのでたいへん高価で、数十万円からで銘盤ともなれば数百万円から一千万円超。さらに高いものは、価格応談など、客観的な価格では対応しきれない碁盤もある。 形状は畳などの上で椅子を用いない対局で床に直接置き使用する足付盤以外にも、テーブルの上で用いる薄い板状のものも公式戦で使用される。それ以外にも折畳式のものなどもある。厚さ二寸くらいまでの卓上用の薄い板盤は、充分に乾燥していない一枚板では実用にたえられないほど反ったり線の升目がくるったりする恐れがあるため、板を何枚か接いで1面の盤をつくることが多い。これは接盤(つぎばん)、接合盤と呼ばれる。他にも、左右二枚の板を差し込んで1面の盤にすることで反りなどを防ぐさし込み盤というものもある。また、盤の反りや変形には木目の影響も大きく、この点でも「柾目」が珍重されている。 足付き碁盤の裏側の中央部分にはへこみがある。これは「へそ」と呼ばれる。木材の乾燥による歪みや割れの防止と、石を打った時の音の響きを良くする効果がある。2寸程度の薄い足付き盤にはへこみはない。また、血溜まりと呼ばれることもあり、対局中に横から口を挟む人間は首を刎ねられ、このへこみに乗せられる事になると言う。 碁盤の脚は、クチナシの実の形を模しており、「他人の対局に『口無し』ということ」を示唆している。 中国では布製の碁盤も用いられることがある。 盤上の線のことを「路」(連珠では「道」)と呼ぶ。標準的な碁盤は19路だが、それ以外にも様々な盤があり、よく見かけるのは以下の4種類である。他に入門・研究用として7路以下の盤もよく用いられる。東京大学の囲碁授業では、6路盤が採用されている。また21路盤のように、標準より広い盤も存在する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「碁盤」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Go equipment 」があります。 スポンサード リンク
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