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国鉄165系電車(こくてつ165けいでんしゃ)とは、日本国有鉄道(国鉄)が設計・製造した直流急行形電車。 国鉄分割民営化後は、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東海旅客鉄道(JR東海)・西日本旅客鉄道(JR西日本)にそれぞれ承継された。 本項では、暖地用として製造された163系・修学旅行用として製造された167系・信越本線横川 - 軽井沢間(碓氷峠)でEF63形との協調運転対応用として製造された169系についても解説を行う。 == 165系 == 国鉄初の直流急行形〔ただし当初は準急用。〕新性能電車として開発された153系電車の構造を踏襲し、勾配・寒冷路線向けとして開発され、1963年3月から営業運転に投入された。 1960年代前半、信越本線長岡 - 新潟間・高崎 - 長野間、中央東線電化により首都圏から直通する長距離連続電化区間が完成し、電車による急行列車を運転することが計画された。しかしいずれも連続急勾配が介在し、寒冷・多雪な気候条件の路線であり、東海道本線などの平坦・温暖区間向けに設計された153系電車では、これらの路線には出力や耐寒能力不足で不適であった〔例として153系6M6T編成の場合、山陽本線瀬野 - 八本松の勾配区間では補助機関車が必要とされた。〕。このため勾配・寒冷路線での運用に耐える性能を備える直流急行形電車とされたのが165系である。 ただし後述のように、平坦・温暖路線用高出力形の計画が系列集約を推進する見地から見送られたため結局本系列が多くの路線で運用される標準型となった。 車体構造はほぼ153系を踏襲してはいるが、以下のような改良が行われている。 * 主電動機は従来標準であったMT46形(端子電圧375V時定格出力100kW/1,860rpm(70%界磁)・最高回転数4,320rpm)に代えて、1962年に日立製作所が設計〔電車モーターを設計していたころ ~昭和40年代の製造現場から(7)~ 渡辺誠 - 鉄道友の会福井支部『わだち』第130号 2010年5月〕・開発したMT54形(端子電圧375V時定格出力120kW/定格回転数1,630rpm(全界磁)・定格電流360A・最高回転数4,320rpm)を国鉄新性能電車として初めて搭載した。 : *20%の出力向上で、MT比1:1編成を組成しても25‰程度の勾配が登坂可能となり経済性と輸送力を両立させた。列車併結などによる混用を考慮してMT46形とも極力出力特性を揃えており〔1時間定格回転数を比較すると全界磁ではMT46形が1,655rpm、MT54形が1,630rpm、弱め界磁ではMT46形は35%、MT54形は40%で2,620rpmとされる。〕、速度種別はMT比1:1編成で営業最高速度と同じA10である。 * 主制御器は「自動ノッチ戻し機構」と山岳区間での走行も考慮した勾配抑速ブレーキを搭載したCS15形制御装置〔製造時期によりCS15A・B・C・E形に異なる。〕を採用し、主抵抗器の容量も153系などに比べ増強された。 * 寒冷地・積雪地での運用に備えて耐寒耐雪装備を施工。 * 台車はインダイレクトマウント式空気バネを搭載するDT32形〔DT32系は451系・471系以降国鉄特急・急行形電車の標準台車として採用されており、ダイアフラム形の横剛性を生かしたまま揺枕吊を廃止し高速安定性や乗心地の改善に寄与した。〕電動台車・TR69形付随車台車を装着する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「国鉄165系電車」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 165 series 」があります。 スポンサード リンク
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