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2003年のロードレース世界選手権は、FIMロードレース世界選手権の第55回大会である。 == シーズンの概要 == ディフェンディングチャンピオンのバレンティーノ・ロッシがシーズン9勝を挙げ、さらに全戦で表彰台に登るという前年以上の圧倒的な強さを見せ、500cc時代から通算3年連続となるMotoGPクラスのタイトルを獲得した。中でも第15戦オーストラリアGPはこの年のロッシの強さを象徴している。イエローフラッグ区間の追い越しにより10秒加算のペナルティを受けたロッシは、2位のカピロッシに10秒以上の大差をつけてゴールし、ペナルティによるハンディをものともせずに圧勝したのである〔ロッシはこの年の第8戦イギリスGPでもイエローフラッグ無視で10秒加算ペナルティを受けている。この時はトップでゴールしたが10秒加算のために公式結果では3位に降格している。〕。 そのロッシは、これ以上ホンダで戦い続けることにモチベーションを見出せなくなっていた。ロッシとの契約が切れるこの年、HRCはシーズン当初から契約更新のための交渉を続けていたが、ロッシはついに首を縦に振ることなく、シーズン終了後に2003年限りでホンダとの契約を終了することを発表した〔MotoGP公式サイトNEWS『ロッシとホンダが契約満期を発表』 〕。ロッシは程なくヤマハと契約し、チーフ・エンジニアのジェレミー・バージェスをホンダから引き抜いた。 この年の開幕戦鈴鹿では、加藤大治郎が死亡するという痛ましい事故が起きた。加藤はカシオトライアングル(シケイン)に差し掛かったところでマシンのコントロールを失い、高速でスポンジバリヤに激突した。コースから病院へ緊急搬送された時点ではまだ脈があったが、意識が戻らぬまま2週間後、帰らぬ人となってしまった。事故発生後からコース上で緊急治療が続けられている間、赤旗による中断がされずにレースが継続されたことに関して後に批判が巻き起こり〔"Kato inquiry: Racing accident, barriers to blame" Crash.net, November 28, 2003. (英語)〕、鈴鹿はこの年限りでカレンダーから外された。加藤のチームメイトのセテ・ジベルナウは加藤が使っていたファクトリー仕様のRC211Vを受け継ぎ、直後の第2戦南アフリカGPで勝利を加藤に捧げた。 この年MotoGPクラスにデビューしたのは、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞したニッキー・ヘイデンをはじめ、トロイ・ベイリス、マルコ・メランドリ、コーリン・エドワーズらである。また新たなコンストラクターとして、スーパーバイクで数多くの成功を収めていたドゥカティがデスモセディチGP3でグランプリ最高峰クラスに復帰したのもこの年だった。ドゥカティはすぐに速さを発揮し、ヤマハを抑えてコンストラクターズランキングでホンダに次ぐ2位となった。 250ccクラスでは125ccクラスからステップアップしたアプリリアのマヌエル・ポジャーリが、シーズンを通してリタイヤなしという安定度を見せたホンダのロベルト・ロルフォとのデッドヒートを制し、250ccクラスデビューイヤーにチャンピオンを獲得した。 125ccクラスは、シーズンを通して連勝したライダーが一人もいないという大乱戦となったが、そんな中でも5勝を挙げたダニ・ペドロサがタイトルを獲得した。ところがペドロサはタイトルを決めた後の第15戦オーストラリアGPのフリー走行でクラッシュし、両足を骨折するという不運にみまわれてしまった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「2003年のロードレース世界選手権」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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