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4六金戦法(よんろくきんせんぽう)〔『現代に生きる大山振り飛車』40頁。『序盤戦!!囲いと攻めの形』126頁〕は将棋の戦法の一つ。居飛車舟囲い急戦の一種で中飛車に対して用いられる。5七金戦法〔『現代将棋の急所』を参照。〕・金立ち戦法〔『加藤流振り飛車撃破』132頁〕ともいう。先手番でも後手番でも採用できる。 ==概要== 舟囲いから右金を5七に立ち、さらに4六まで繰り出して、中飛車の捌きを封じ込めて押さえ込むのが基本的な狙いになる。ツノ銀中飛車は角交換に強いので、4六に繰り出す駒が銀だと△4五歩の反発が厳しくなるが、金ならば▲4六金と引けるため△4五歩が甘くなる〔『消えた戦法の謎』74頁〕。ただし端歩の付き合いがあると端で一歩を持たれて△3三桂 - △4五歩で金が殺される手筋があるため、特に1筋(先手の場合)の端歩の状態には注意が必要である。 変化によっては位をとったり飛車先交換あるいは突破などの狙いがある。金が攻めに参加するため、他の振り飛車に対する急戦よりもさらに玉が薄いことなどが欠点である。 1957年の第8期九段戦第2局で、大山康晴の中飛車に対して升田幸三が採用し、升田独特の自陣飛車の手筋が奏功し升田が勝利した将棋が有名であり〔『現代に生きる大山振り飛車』41頁。藤井猛は「はっきりはわからないが、中飛車に対する4六金戦法の礎は升田将棋にあるのではないかと思う」と推測する。〕、以後長い間袖飛車と並んで中飛車対策の主要な指し方の一つとして認識されていた〔1972年に中原誠が大山から名人戦を奪った一局もこの戦型である(中原が中飛車を採用)(『消えた戦法の謎』74頁。『序盤戦!!囲いと攻めの形』126頁。)〕。しかし指しこなすには独特の感覚が要求され〔加藤一二三は「一般向けではない」としている(『加藤流振り飛車撃破』132頁)。〕、また玉が薄く、玉が堅い居飛車穴熊がツノ銀中飛車への新たな対策として注目されるようになったため廃れた〔藤井猛によると、藤井が奨励会で初段になった頃には廃れるようになったという。また、平成3年頃までは年間6、7局指されていたという(『現代に生きる大山振り飛車』43-44頁)。〕。ツノ銀中飛車そのものの衰退とあいまって〔『消えた戦法の謎』69頁〕、4六金戦法は現在ではプロ棋戦ではほぼ見られない戦法となっている〔『現代に生きる大山振り飛車』54頁〕。しかし中川大輔が谷川浩司に対して快勝するなど(中川は後手番)稀に指されている〔棋譜。第37期棋王戦本戦3回戦谷川浩司対中川大輔戦を参照。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「4六金戦法」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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