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ABCモデルは、被子植物の花の発生を遺伝子の発現調節から説明するモデルで、1991年にE. CoenとE. Meyerowitzによって提唱された。シロイヌナズナやキンギョソウなどの花の各器官(葉が変化したものと考えられるので花葉と呼ばれる)に異常を起こす突然変異の研究成果に基づいており、その後他の多くの植物に適用できることが示されつつある。 ABCモデルは、異なる3クラスの転写因子が花の異なる部分で発現することにより、発生を制御する様式を次のように説明する。 *クラスA遺伝子は単独ではがくを発生させる。 *クラスB遺伝子は、クラスA遺伝子と共存すると花弁を発生させる。またクラスC遺伝子と共存すると雄蕊を発生させる。 *クラスC遺伝子は単独では心皮(雌蕊)を発生させる。 これらは機能的には動物のホメオボックス遺伝子と同じように、軸方向の分節を決定する遺伝子である。普通は基部からABCの順に発現することで正常な花を発生させる。しかし発現パターンに異常があると、花の器官の一部が別の種類に変わるホメオティック変異(例えば雄蕊が花弁に変化する八重咲きなど)や、花の中にさらに花がつく(花序化)といった突然変異が起こる事実が説明できる。 その後さらにクラスE遺伝子(sepallata1, 2, 3)が明らかになった。これらは葉を花葉に変えることがわかっており、これも含めたABCEモデルが提唱されている。これらの遺伝子はいずれも、初期に知られた遺伝子の頭文字にちなんで「MADSボックス」と呼ばれる共通構造(植物のほか、菌類や動物でも見出されている)を有し、転写因子として働く点では動物のホメオボックスと共通する(構造は異なる)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ABCモデル」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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