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ALSA ( リダイレクト:Advanced Linux Sound Architecture ) : ウィキペディア日本語版
Advanced Linux Sound Architecture

Advanced Linux Sound Architecture (ALSA) は、サウンドカードデバイスドライバを提供するOpen Sound System (OSS)を置き換えるために開発されたLinuxカーネルコンポーネントである。ALSAプロジェクトの初期の目標は、サウンドカードハードウェアの自動設定や、複数のサウンドデバイスのスマートな取扱いなどであったが、それらは概ね達成された。JACKなどのいくつかのフレームワークは、低遅延でプロフェッショナル級の編集ミキシングを実現するためにALSAを利用している。
ALSAプロジェクトは、1998年Jaroslav KyselaによってGravis UltrasoundサウンドカードのためのLinuxデバイスドライバが書かれたことから始まった。ALSAは、2002年にLinuxカーネル2.5開発版(2.5.4-2.5.5)に導入されるまで、Linuxカーネルとは別個に開発されていた〔Linux 2.5.5 release notes 〕。2.6では、後方互換レイヤーがあったとはいえ、標準設定でOSSを置き換えた。
== 特徴 ==
ALSAは、その構想時点ではOSSがサポートしていなかったいくつかの機能をもつよう設計されている。
* ハードウェアベースのMIDI演奏
* 複数チャンネルのハードウェアによるミキシング
* 全二重通信
* マルチプロセッサに対応した、スレッドセーフなデバイスドライバ
これらの機能を美しくサポートするため、ALSAはOSSよりも巨大で複雑なAPIをもっている。そのため、ALSAのサウンド技術を利用するアプリケーションを開発することはOSSほど簡単ではない。しかし、ALSAにはOSSのエミュレーションレイヤーがあるため、より簡素で可搬性の高いOSSのAPIを利用することもできる。
ALSAはデバイスドライバの他に、カーネルドライバと直接やりとりせずに高レベルのAPIを使ってドライバ機能を使いたいという開発者のために、ユーザ空間ライブラリも提供している。ハードウェアの能力を直接反映しようとするカーネルAPIとは違って、ALSAのユーザ空間ライブラリは、異なるハードウェア間でも可能な限り同じように扱えるよう、抽象的なインタフェースを提供している。これは、一部にはソフトウェアプラグインを用いて実現されている。たとえば、現在の多くのサウンドカードや組込みサウンドチップは「マスターボリューム」コントロールをもたないが、これらのデバイスのためにユーザ空間ライブラリは「softvol」プラグインによってソフトウェアボリュームコントロールを提供している。そのため、通常のアプリケーションソフトウェアはこれらの違いを認識する必要がない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Advanced Linux Sound Architecture 」があります。




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