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C4H6O6 ( リダイレクト:酒石酸 ) : ウィキペディア日本語版 | 酒石酸[しゅせきさん]
酒石酸(しゅせきさん Tartaric acid)は酸味のある果実、特に葡萄、ワインに多く含まれる有機化合物で、示性式が (CH(OH)COOH)2 と表されるヒドロキシ酸である。IUPAC命名法では 2,3-ジヒドロキシブタン二酸(2,3-dihydroxy butanedioic acid)となる。ワインの樽にたまる沈殿(酒石、tartar)から、カリウム塩(酒石酸水素カリウム)として発見されたためこの名がある。常温常圧で無色の固体。極性溶媒によく溶ける。水への溶解は、L体、D体、メソ体はよく溶けるが、ラセミ体は比較的溶けにくい。分子量は 150.09。英語のTartaric acidからタルタル酸とも呼ばれる。 == 不斉炭素 ==
酒石酸は2つの不斉炭素を持つため、L-(+)-酒石酸(2''R'',3''R'')、D-(−)-酒石酸(2''S'',3''S'')、メソ酒石酸(2''R'',3''S'')の3種類の異性体が存在する。フランスのルイ・パスツールがラセミ体(DL体)の酒石酸塩(酒石酸ナトリウムアンモニウム)を、その結晶の形をもとに光学分割することに成功し、光学異性体の概念を史上初めて示したことで知られる。天然に比較的多く存在するのはL体である。メソ酒石酸は天然には存在せず、キラリティを持たない。また、ラセミ体はブドウ酸と呼ばれる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「酒石酸」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Tartaric acid 」があります。
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