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CASL(キャスル)とは、情報処理技術者試験におけるプログラミング能力試験のために仕様策定されたアセンブリ言語である。 == 概要 == 第二種情報処理技術者試験(現・基本情報技術者試験)にはプログラミング能力試験という試験がある。この試験は幾つかのプログラミング言語別に分かれており、受験者はそれぞれが最も得意とする言語による試験を選択することで、特定の言語のプログラマが有利になることを防いでいる。 CASLはこの試験で使用するアセンブリ言語として開発された。アセンブリ言語はハードウェアのアーキテクチャとの関連性が強く、仮に特定の実在するアーキテクチャを試験に採用した場合、それを利用する受験者に有利に働いてしまうという問題がある。このため、実在するどのアーキテクチャとも関連性がない単純化された仮想の計算機と、そのアセンブリ言語の仕様を一から策定することで、この問題を解消した。この仮想計算機はCOMETと呼ばれ、アセンブリ言語の仕様はCASLと名付けられた。 COMETは、最低限の機能のみを実装した仮想機械であり、そのためCASLも非常に簡素なアセンブリ言語となっている、初期の仕様ではCOMETの各機械語命令を除けば4種類の擬似命令と3種類のマクロしかない。COMETとCASLの仕様は試験実施者から予め発表されるほか、試験問題中にも示され、試験中にその場で仕様を理解し解答することも可能である。 2001年に第二種情報処理技術者試験が基本情報処理技術者試験に改訂された折りに、COMETとCASLの仕様改訂も行われており、改訂後はそれぞれCOMET II、CASL IIと呼ばれる。なお情報処理技術者試験センターから、Java環境で動作するCASL-IIシミュレータが学習用に提供されている。 情報処理技術者試験の開始当初には、同様にCAP-XおよびCOMP-Xが用いられていたが、主にマイクロプロセッサの登場と普及に伴う主流アーキテクチャの変化にともない、変化に対応した新しいアセンブリ言語および仮想計算機としてCASLおよびCOMETが定義された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「CASL」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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