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CCR5 : ウィキペディア日本語版
CCR5

C-Cケモカイン・レセプター5(C-C chemokine receptor type 5)は、CCR5あるいは、CD195とも呼ばれる膜タンパク質である〔Genetics Home Reference
〔エイズ関連用語集〕。
ヒトでは、CCR5タンパク質をコードするCCR5遺伝子は、第3染色体短腕(p)21領域に配置されている
NCBI Gene ID: 1234, updated on 17-Mar-2014
。この膜タンパク質は、白血球表面に存在し、ケモカインの受容体として機能することで免疫系に関与している。即ち、T細胞が特定の組織および器官をターゲットに引き付けられるプロセスに関係する〔〔。
ヒトにおいて、CCR5はHIV感染の機序に強く関与している。多くのHIV株が、宿主細胞に入り感染するための最初の段階でCCR5を利用している。
〔山本 浩之, 俣野 哲朗;「HIV-1ワクチン開発への感染免疫学」ウイルス Vol. 57 (2007) No. 2 P 133-139

〔HIV感染症治療研究会(編);HIV感染症「治療の手引き」第17版(2013/12)
P25〕

大島 泰郎,他;「生化学辞典」東京化学同人; 第4版 (2007/12/10)
*ウイルス受容体 P152
*ケモカイン,ケモカイン受容体 PP450-451
*マクロファージ炎症性タンパク質 P1310
*HIV P1078


メルクマニュアルによるHIVの解説
日本語版,
英語版〕。
CCR5の遺伝子にCCR5-Δ32として知られている変異を持つ集団がいる。この突然変異ホモ接合体のキャリアである人々は、CCR5 指向性(従来いわれるところの「マクロファージ指向性」)のHIV-1感染に耐性を持つ

Liu R, Paxton WA, Choe S, et al. Homozygous defect in HIV-1 coreceptor accounts for
resistance of some multiply-exposed individuals to HIV-1 infection. Cell 1996;86:367-377〕

Gero Hütter et al. Long-Term Control of HIV by CCR5 Delta32/
Delta32 Stem-Cell Transplantation
N Engl J Med 2009;360;692-698〕
〔Allers K, Hutter G, Hofmann J, et al. Evidence for the cure of HIV infection by CCR5Δ32/Δ32
stem cell transplantation. Blood 2011;117:2791-2799〕
〔Tebas P, Stein D, Tang WW, et al. Gene editing of CCR5 in autologous CD4 T cells of
persons infected with HIV. N Engl J Med 2014;370:901-910〕
〔Anjie Zhen and Scott Kitchen.
Stem-Cell-Based Gene Therapy for HIV Infection
Viruses 2014, 6, 1-12; doi:10.3390/v6010001〕
〔Mark A. Kay,and Bruce D. Walker. Engineering Cellular Resistance to HIV N Engl J Med 2014;370;968-969〕。
==機能==
CCR5タンパク質は内在性膜タンパク質であり、βケモカイン受容体ファミリーに属する。CCR5タンパク質は、CCケモカイン群に対するケモカイン受容体として機能するGタンパク質共役型受容体である〔。
この受容体に結合するケモカインリガンドには、RANTESCCL5としても知られているケモカイン)、マクロファージ炎症性タンパク質(MIP)1αおよび1β(それぞれCCL3およびCCL4としても知られている)がある。また、CCL3Llとも相互作用する。CCR5は、主にT細胞,マクロファージ,樹状細胞,小膠細胞上に発現している。
正常な免疫機能におけるCCR5の正確な役割は不明であるが、CCR5は感染に対する炎症応答に対して役割を果たしている可能性がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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