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CD-R : ウィキペディア日本語版
CD-R[しーでぃーあーる]

CD-R()は、データを書き込みできるコンパクトディスクの一つである。一度書き込まれたデータは書き換えも消去もできないが、容量の許す限り追記が可能であり、このことから「追記型」(WORMメディア)と呼ばれる。
"That's"ブランドの太陽誘電が1988年に開発して〔CD-Rの誕生 CDs21ソリューションズ〕、1989年6月より販売開始〔2003年におけるCD-Rの世界生産量が100億枚を突破 -CDs21が記念パーティー、累計300億枚で地球を一周 AV Watch 2004年5月10日〕。1990年に規格書「オレンジブック パートII」に規定された。CD-Rとは、もともとは太陽誘電内の社内用コードネームであった〔〔光ディスク 4.3 光ディスクの規格 特許庁公式サイト内〕。
== 概説 ==
記録できるCDとしては、CDのライセンサーであるソニーフィリップスが開発した1987年に「ブルーブック」に規定のCD-WO、1988年に「オレンジブック パートI」に規定されたCD-MOがあったがともに普及せず、1989年に太陽誘電から発売されたCD-Rが記録型CDとして一般に普及した〔。1995年にWindows95が発表されてパソコンにCD-ROMドライブが標準搭載されるようになったことで、その翌年の1996年からCD-Rは急成長した〔太陽誘電 第4回『CD-Rがブレークする瞬間』 CD-ROMの存在がCD-Rの普及を促す――そして迎えたCD-Rのブレーク やっぱりニッポン製〕。ドライブ価格は40万円、メディアが1枚5千円したのが、1996年初頭にはドライブは10万円を切るようになりメディアは1枚1000円と低価格化〔CD-Rドライブ価格調査 PC Watch 1996年8月22日〕、さらに1999年頃からは台湾メーカーによるメディアの価格破壊もあり、急速に普及していった。
在来の記録済みCDが、アルミニウム製の薄膜に「ピット」と呼ばれる微小な凹みを設けて光の反射の度合いの変化でデータを読み取るが、これに対してCD-Rでは、金属薄膜に塗布された有機色素の有無で反射の度合いを変化させる。
記録時には強い赤外線レーザー光(波長780nm)の照射による熱でこの膜を焼き切って反射層へ直接透過する点を発生させ、これをピットに相当させる。このためデータの記録は非可逆的となり、一度書き込まれた情報の消去ができない。
反射率の変化は在来の記録済みCDにほぼ匹敵しており、一般のCD読み出し装置での使用が可能となっている。しかし、音楽用途では古いCDプレーヤーなどで一部のCD-Rを読み出せないこともあるので注意が必要である。
反射層の材質として、かつては白金が用いられたこともあったが、現在は主にが使われている。
記憶容量はオレンジブックの規格上では最大で700MBであるが、700MBを超えて記録できるCD-Rメディアや対応ドライブ・ライティングソフトが各社から発売されたため、2003年にフィリップスが700MBを超えるCD-Rの規格についてのガイドライン、 (HCRD) 1.0を策定した。〔High Capacity Recordable Disc 1.0 by Philips - AfterDawn
書き込み速度は初期(1999年頃)には等倍速(1倍速)から4倍速であったが、徐々に向上し、2001年頃には8から16倍速、2003年頃には52倍速程度まで実用化された。この速度競争には、1994年に、ソニーヤマハ太陽誘電など数社が「オレンジ研究会」なる部会を立ち上げ、製造段階でディスクに識別符号を割り振り各々の互換性を保証する「ライトストラテジー」を制定したことが影響している。(フィリップスはオレンジブックに準拠する立場から反対した。)'' (HCRD) 1.0を策定した。〔High Capacity Recordable Disc 1.0 by Philips - AfterDawn
書き込み速度は初期(1999年頃)には等倍速(1倍速)から4倍速であったが、徐々に向上し、2001年頃には8から16倍速、2003年頃には52倍速程度まで実用化された。この速度競争には、1994年に、ソニーヤマハ太陽誘電など数社が「オレンジ研究会」なる部会を立ち上げ、製造段階でディスクに識別符号を割り振り各々の互換性を保証する「ライトストラテジー」を制定したことが影響している。(フィリップスはオレンジブックに準拠する立場から反対した。)

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「CD-R」の詳細全文を読む




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