翻訳と辞書 |
CuNIR ( リダイレクト:銅含有亜硝酸還元酵素 ) : ウィキペディア日本語版 | 銅含有亜硝酸還元酵素[どうがんゆうあしょうさんかんげんこうそ]
銅含有亜硝酸還元酵素(どうがんゆうあしょうさんかんげんこうそ、)は補因子として銅イオンを含む 異化型の亜硝酸還元酵素で、亜硝酸イオン(NO2-)を一酸化窒素(NO)へと一電子還元する反応を触媒する酵素である。Copper-containing Nitrite Reductaseを略してCuNIR(カッパ―エヌアイアール)と呼ばれることが多い。本酵素の構造遺伝子である''nirK''は水中や土壌中の窒素酸化物を分子状窒素(N2)へと段階的に還元する脱窒に関わる古細菌、真正細菌および一部の菌類に広く存在する。脱窒自体は嫌気呼吸の1つであり、''nirK''を持つ生物の多くは通性嫌気性生物である。脱窒過程の最初の段階である硝酸塩の還元を触媒する硝酸塩還元酵素は多くの生物が有する酵素であるが、次の段階を触媒する異化型の亜硝酸還元酵素を持つ生物は限られており、酸素の少ない環境下では脱窒菌がエネルギー合成上有利なため、このような代謝系が進化してきたものと考えられている。 == 構造 ==
CuNIRはの1種である。1991年に初めて'由来のCuNIRの結晶構造が明らかになって以来、X線結晶構造解析やNMRを用いた解析で構造が知られているCuNIRの多くはホモ3量体構造を取り、各モノマーはグリークキーβバレル構造からなる2つのキュプレドキシンドメインによって構成される。メタノール資化性脱窒菌である''Hyphomicrobium denitrificans''から単離されたCuNIR(''Hd''NIR)のモノマーは、N末端側にさらにもうひとつのキュプレドキシンドメインが付加した構造をしており、一般的なCuNIRのような3量体構造が2つ向き合った6量体構造を取ることが知られている。このようなドメイン付加型CuNIRは、他の生物にも広く分布していることがゲノム解析によって明らかになっている。例えば類鼻疽菌(''Burkholderia pseudomallei'')が有する''nirK''遺伝子は、C末端側にシトクロム''c''ドメインが付加した構造であることが知られている。CuNIRの各モノマーには2つの銅イオンが含まれている。これらの銅イオンはその配位環境の違いから区別され、それぞれタイプ1銅、タイプ2銅と呼ばれている。由来のCuNIRの結晶構造が明らかになって以来、X線結晶構造解析やNMRを用いた解析で構造が知られているCuNIRの多くはホモ3量体構造を取り、各モノマーはグリークキーβバレル構造からなる2つのキュプレドキシンドメインによって構成される。メタノール資化性脱窒菌である''Hyphomicrobium denitrificans''から単離されたCuNIR(''Hd''NIR)のモノマーは、N末端側にさらにもうひとつのキュプレドキシンドメインが付加した構造をしており、一般的なCuNIRのような3量体構造が2つ向き合った6量体構造を取ることが知られている。このようなドメイン付加型CuNIRは、他の生物にも広く分布していることがゲノム解析によって明らかになっている。例えば類鼻疽菌(''Burkholderia pseudomallei'')が有する''nirK''遺伝子は、C末端側にシトクロム''c''ドメインが付加した構造であることが知られている。CuNIRの各モノマーには2つの銅イオンが含まれている。これらの銅イオンはその配位環境の違いから区別され、それぞれタイプ1銅、タイプ2銅と呼ばれている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「銅含有亜硝酸還元酵素」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Nitrite reductase 」があります。
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|