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D.B.クーパー事件(ディービークーパーじけん)とは、アメリカ合衆国で発生した、身代金を要求したハイジャック事件である。単独犯による事件であり、パラシュート降下による逃亡という大胆さなどから、アメリカ国内においてもっとも有名な未解決事件の一つとされる。 犯人は、身代金を受け取った後、飛行中のボーイング727の後部にあるエアステアを開けさせ、現金200,000ドル(2012年現在の貨幣価値にして約1億円)を持ってパラシュートで脱出した。検挙されず、また犯人の身元も不明な未解決の事件である。後に身代金の一部がコロンビア川で発見され、実際には犯人は死亡したともいわれているが、死体は発見されていない。 「D.B.クーパー」はFBIの手配の際、手違いで広められた犯人の名前であるが、犯人による自称「ダン・クーパー」もまた偽名であることは確実である。 == 概要 == アメリカの感謝祭前日であった1971年11月24日に、経由地のオレゴン州ポートランドからノースウエスト航空11便(ボーイング727-100型、ワシントンD.C.発シアトル行き、機体記号N467US)には、乗員6名と乗客36名が搭乗していたが、その1人が「ダン・クーパー」の偽名で搭乗していた犯人であった。 午後4時35分(現地時間)に離陸後、犯人は機内サービスの際に客室乗務員の女性に代金と一緒にメモを渡した。その乗務員は、当初、自宅の電話番号のメモだと思ったが、犯人は「爆弾を持っている」と告げたため確認すると、爆弾を所持していることと身代金20万ドルとパラシュート4つを要求する脅迫状であった。また隣に座るように要求した。 そのため客室乗務員が操縦席に連絡したが、パイロットは疑わしいと思い犯人の隣に座り本当に爆弾を持っているかを尋ねると、犯人は持っているブリーフケースを開け、そこには赤い管と導火線(ダイナマイト)が見えた。そのためパイロットは管制官にハイジャックされたと告げ、それに対し当局はハイジャック犯に従うように指示した。犯人であるD.B.クーパーはハイジャック犯としては、紳士的であったと言われている。 午後5時45分にシアトル・タコマ国際空港に緊急着陸後、身代金とパラシュートと引換えに犯人は乗客全員と客室乗務員2名を解放した。午後7時45分にシアトルを離陸し、犯人は機長に対しネバダ州リノに向かえと要求し、高度1万フィート(約3000m)に維持したうえでランディングギア(車輪)を出しフラップの角度を15度下げて飛行するように指示した。こうすることにより、空気抵抗が生じ、時速は320キロまで落ちていた事が判明している。 犯人は午後8時11分ごろに、ボーイング727の後部にあったエアステア(昇降用階段)を空中で開き、パラシュートで現金と共に脱出した。その様子は追跡していた空軍のF-106戦闘機2機は視界がきかなかったため確認できなかったが、犯人はポートランドの北30マイル(約50km)にあるアリエルの郊外に降りたと思われていた。その後当局は18日間捜索したが彼の行き先に関する手かがりはつかめなかった。 ほとんど指紋を残さないなど、完璧なまでの完全犯罪にD.B.クーパー人気は社会現象になり、事件のあった日はダン・クーパー・デイとして記念日的扱いを受けた。FBIに悪戯で「俺がD.B.クーパーだ」と名乗りだす者が続出したり、ホームパーティーにスーツを着用、札束を身につけたクーパーの仮装で登場した者も現れたほどであった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「D.B.クーパー事件」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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