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DCAM DCAM (Deployable CAMera,DCAM)は、2010年5月21日に打ち上げられた独立行政法人宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所(ISAS/JAXA)及び月・惑星探査プログラムグループ(JSPEC/JAXA)が開発した小型ソーラー電力セイル実証機IKAROSと、やはり宇宙航空研究開発機構が開発し、2014年12月3日に打ち上げられた小惑星探査機はやぶさ2に搭載された、探査機本体から分離して撮影を行う分離カメラである。IKAROSにはDCAM1、DCAM2の2機のDCAMが、はやぶさ2にはDCAM3が搭載され、DCAM1、DCAM2は最小の惑星間子衛星としてギネス世界記録に認定されている。 == 分離カメラの発想 == 人工衛星は次第に大型化しており、日本でもだいちやきく8号のように、軌道上に大型の太陽電池パネルやアンテナなどの構造物を広げる大型衛星の開発、打ち上げが進んでいる。その一方で大学の研究室などで開発が進められるようになった、CubeSatのような超小型衛星の開発も活発化してきている。衛星が大型化して軌道上で大型の構造物を広げるようになる中で、課題の1つに取り上げられるようになったのが衛星の外観検査手法である。これは大型の太陽電池パネルやアンテナなどの構造物を広げた衛星の、全体像を把握する技術が求められるようになったことを意味しているが、衛星に大規模な検査システムを搭載するリソースを割くことは困難であり、そこで近年の宇宙開発の流れの1つである超小型衛星に着目し、衛星からカメラを分離して、大型の太陽電池パネルやアンテナなどの構造物を広げた衛星の全体像を撮影するアイデアが検討され始めた〔稲川、松永、澤田(2010)p.17〕。 実際問題、軌道上で大型構造物を展開する衛星では、軌道上で計画通り構造物が展開できているかどうかを、衛星に搭載された複数の固定カメラで確認するなどしてきたが、衛星が大型化するに従って全体像を撮影するのは困難になってきた。そこで超小型分離カメラと衛星からの分離機構からなるシステムである超小型プローブシステムが検討に上るようになった〔松永、稲川、澤田(2009)p.255、宮坂、木村、澤田ら(2010)p.23〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「DCAM」の詳細全文を読む
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