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DarwinBotsはCarlo Comisが開発したオープンソースの人工生命シミュレーションソフトウェアである。"ボット"と呼ばれる多数のデジタル生物が存在する仮想環境を提供するソフトウェアであり、この環境内でボット同士が相互に影響を与え合いながら資源を求めて競合し、自己複製を行い、進化していく。Avidaがコア戦争の人工生命版であるといわれているのと同じ意味で、Darwinbotsは C Rotosの人工生命版であるといえる。 == 設計原理 == Darwinbotsの設計原理は他の多くの人工生命シミュレータとは根本的に異なっている。 *全てのボットは自分専用の半保護されたアドレス空間を持つ(別のボットに属する領域の内容を変更することも出来るが、これは非常に攻撃的な手段であり、互いに接近しなければならず、またこの攻撃から身を守るための対抗手段も存在する)。 *すべてのボットが1つの周期で自分自身のDNAコードを「全て」実行する。そのため、ボットのDNAが複雑になっても実行速度を犠牲にすることがない。これはTierraやAvidaなどのタイプの人工生命シミュレータと大きく異なる点である。 *提供される仮想環境は離散的な平面世界ではない。つまり、それぞれのボットがマス目状に配置されているわけではなく、この点でセル・オートマトンとも異なっている。 *全てのボットはsysvarsと呼ばれる特定のメモリ領域を介して世界そのものと相互作用できるという、基本的かつ高度な能力を有する(sysvarsは「一連の物体を前方に加速せよ」「接続糸を打ち出せ」といったものである)。DarwinBotsはこの特徴により、他の人工生命シミュレータのように計算処理のために進化するのではなく、食物を追いかけたり、余分のエネルギーを利用して筋肉を形成したり、あるいは現実の生物の様に各種の問題を解決する為に基本的な性質を組み合わせて新しい手段を獲得したりする。このようにしてDarwinbotsは能力の進化ではなく「習性」の進化をシミュレートするのである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Darwinbots」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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