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ISO/IEC 646は7ビットの文字コードを規定する国際標準化機構 (ISO) 標準であり、これを元に各国語版の文字コードが規定される。 アメリカの規格であるASCIIを国際化した体裁となっている。ラテンアルファベット(ISO基本ラテンアルファベット)と数字を中心とした共通部分と、ASCIIでは記号となっている各国規格で自由に割り当てられる部分に分かれており、ヨーロッパ各国ではこの部分にダイアクリティカルマークつき文字を割り当てることにより自国語の文章を符号化できるようになっている。 現在ではヨーロッパでは8ビットコードであるISO/IEC 8859が主流となっており、この規格はあまり使われていない。なお、UnicodeのISO規格であるISO/IEC 10646の規格番号は、この規格の番号にちょうど10000を加えた値となっている。 == 歴史 == 1962年、ISOの技術委員会97(電子計算機と情報処理)は、文字符号の標準化をするための専門ワークグループBを設立した (ISO/TC 97B)。ISO/TC 97Bは、6bit符号案と7bit符号案を作成し、親委員会の回覧投票にかけられた。(同年末、ISO/TC 97Bは、ISO/TC 97/SC 2と改称。)この7bit案は現在のものと異なり、小文字部分が未定義であったり、制御符号が36個あったりしていた。 1963年、6bit案および7bit案の投票結果は賛成多数であった。6bit符号案は若干の修正を経て、ヨーロッパにてECMA-1規格として制定された。またアメリカは7bit案基づき、ASCIIを制定した。 1964年、ISO/TC 97/SC 2は、7bit符号案に小文字等の追加した7bit符号の第3次案を提出した。 1965年から1966年にかけて、7bit符号案に対する、ヨーロッパの各国で使用されるアクセント記号や通貨記号の割り当てについて議論が行われた。その結果、制御記号は0/0~1/15の32文字、2/3は ‘£’ または ‘#’ のどちらか、4/0 (@)、5/14 (^)、6/0 (`) は推奨文字があるものの事情によっては変更可能、そして5/11~5/13と7/11~7/13は自由領域とする最終案が確定した。 1967年6月、ECMAはISOの7bitコードの最終案をECMA-6規格として制定した。同年12月22日、ISOはISO R 646(Rは推奨を意味する)を勧告した。 1973年7月1日、ISO 646が改訂・制定された。1973年版では2つの表が制定された。1つ目は1967年版を踏襲し、さらに2/4を ‘$’ と ‘¤’(国際通貨記号)のどちらでも実装可にしたBCT (Basic Code Table) 版、2つ目は2/3, 2/4, 4/0, 5/11~5/14, 7/11~7/13に全て推奨文字を割り当てたIRV(International Reference Version; 国際基準版)である。ただしIRV版はASCIIと比較し、2/4は ‘¤’ であり、また7/14はオーバーラインである点が異なっていた。 1991年12月25日、改正されたISO/IEC 646が制定され、その国際基準版はASCIIと完全一致するよう、2/4は ‘$’ に、7/14はチルダに変更された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ISO/IEC 646」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 ISO/IEC 646 」があります。 スポンサード リンク
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