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EPROM : ミニ英和和英辞書
EPROM

erasable and programmable read-only memory 読み出し専用メモリの一種


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EPROM : erasable and programmable read-only memory 読み出し専用メモリの一種
EPROM : ウィキペディア日本語版
EPROM

EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory)は、半導体メモリの一種で、デバイスの利用者が書き込み・消去可能なROMである。電源を切っても記憶内容が保持される不揮発性メモリの一種でもある。フローティングゲートMOSFETのアレイで構成されており、通常のデジタル回路よりも印加する電圧が高い専用機器を使って個々のMOSFETに書き込むことができる。データやプログラムの書き込みを行ったEPROMは、強い紫外線光を照射することでその記憶内容を消去できる。そのため、パッケージ中央上部に石英ガラスの窓があってシリコンチップが見えているので、容易にEPROMだとわかる。このようなEPROMを特にUV-EPROMと呼ぶこともある。
消去方式の異なるEEPROM(電気的に消去可能なPROM, Electrically Erasable PROM)などもある。コンピュータ制御機器の試作品や製品をはじめ、パソコンBIOS ROMなど、多くの機器に搭載されている。近年は、フラッシュメモリに置き換わりつつある。
== 動作 ==

EPROMメモリセルの開発は、トランジスタのゲートの配線が壊れた集積回路を調査することから始まった。配線のない孤立したゲートに溜まった電荷により、その特性が変化したのである。EPROMは1971年にインテルDov Frohman が発明し、1972年にアメリカ合衆国特許第3660189号を取得した。
EPROMで1ビットのデータが格納される場所は、1個の電界効果トランジスタである。それぞれの電界効果トランジスタは、デバイスの半導体本体中のチャネルで構成される。ソースとドレインはチャネルの両端に形成される。絶縁酸化層がチャネル上を覆い、伝導性(ケイ素またはアルミニウム)のゲート電極がその上に配置され、さらに分厚い酸化層がゲート電極の上に形成される。フローティングゲートには配線がなく集積回路内の他の部品とは繋がっておらず、周囲は酸化層によって完全に絶縁されている。コントロールゲートがその上に配置され、それをさらに酸化層で覆う〔Chih-Tang Sah ,'' Fundamentals of solid-state electronics '' World Scientific, 1991 ISBN 9810206372, page 639〕。
EPROMからデータを読み出すには、EPROMのアドレスピンにアドレスを表す値を入力する。するとEPROM内でそれをデコードし、対応する1ワード(通常、8ビット)のメモリセルを出力バッファ増幅回路に接続する。ワード内の各ビットに対応するトランジスタがオン状態かオフ状態かによって1または0を示す。
電界効果トランジスタのスイッチング状態は、トランジスタのコントロールゲート上の電圧によって制御される。ゲートに電圧がかかっているとトランジスタ内に伝導経路ができ、スイッチがオンとなる。フローティングゲートに電荷を蓄えるとゲートに電圧をかけるのと同じ効果が得られ、それによってデータを記憶することができる。
データを書き込むには、アドレスを指定しつつ、トランジスタに通常よりも高い電圧を印加する。それによって電子のなだれ放出が起き、絶縁酸化物層を通過してゲート電極上に電荷を蓄積するのに十分なエネルギーが与えられる。高い電圧の印加をやめると、電荷が電極上に閉じ込められる〔Vojin G. Oklobdzija, ''Digital Design and Fabrication'', CRC Press, 2008 ISBN 0849386020, page 5-14 through 5-17 〕。ゲートを取り囲む酸化ケイ素の層は絶縁値が高いため、蓄えられた電荷は簡単には漏れ出すことができず、データは数十年間保持できる。書き込み時の高電圧がシリコンにストレスを与えるため、書き換え可能な回数はおおよそ20回前後である。
EEPROMとは異なり、書き込みは電気的に何度も行えるというわけではない。トランジスタのアレイに格納されたデータを消去するには、ダイに直接紫外線(UV)をあてる。UV光の光子によって酸化ケイ素中で電離が発生し、フローティングゲートに蓄積された電荷が絶縁膜を通って拡散する。メモリアレイの一部のみ選択的に紫外線を当てるということはできないため、全メモリが同時に消去される。一般的な大きさのUVランプを使うと、消去には数分かかる。太陽光の場合数週間でメモリが消去され、室内の蛍光灯にさらした場合は消去に数年以上かかる〔 John E. Ayers ,''Digital integrated circuits: analysis and design'', CRC Press, 2004 , ISBN 084931951X, page 591 〕。一般にEPROMを使用する回路にUVランプを組み込むことは実用的ではないため、内容を消去したいEPROMは装置から外される。遮光シールを貼って適切な取り扱いをすれば、十年単位で記憶を保持できると言われる。しかし、シールを貼らずにおくと、太陽光蛍光灯の光に含まれる紫外線で短期のうちに内容が消えてしまう。また、動作中にカメラフラッシュのような、強烈な光を浴びせると読み出し時に誤った値を出力する事がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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