|
Envisat (Environmental Satellite)「エンビサット」は、欧州宇宙機関(ESA: European Space Agency)が2002年3月1日にアリアン5(Ariane 5)で打ち上げ、高度790kmの太陽同期軌道に投入された地球観測衛星である。 Envisatは質量8211kgと,最も大きなヨーロッパの人工衛星であり、ASAR MERIS AATSR RA-2 MWR DORIS GOMOS MIPAS SCIAMACHY LRRの10種類の観測センサが搭載されている。 2012年4月8日に通信が途絶し、そのまま運用は断念された。 == 概要 == Envisatの観測目的はヨーロッパのリモートセンシングミッションを継続するとともに、環境の研究を改善するための追加観測パラメータを得ることである。大気化学、オゾン減少、海洋生物学、海の温度と色、波高、湿度、洪水、農業、樹木分布、自然災害、デジタル標高モデリング、洋上交通、大気汚染のモデル化、地図作成、雪と氷の研究といった様々な研究に使われる。 Envisatは世界で最も複雑な地球観測衛星であり、10個の観測機器を搭載している。1991年以降のERS衛星の観測データと組み合わせ、過去20年間の精密な気候変動データの測定を行った。 Envisatの設計寿命は5年間であり、その寿命は大幅に超過していた。 本ミッションは、GMES (Global Monitoring for Environment and Security)プログラムのSentinel衛星シリーズで置き換えられる予定。Sentinel 1 は2013年に打上げられ、Envisatのレーダ観測業務を引き継ぐ予定。 Envisatに問題が起きてユーザの観測要求が継続できない場合は、カナダ宇宙庁との緊急時の合意により、レーダーサットを使って観測を継続する事になっていた。 10年間運用されてきたEnvisatは2014年まで運用を延長することになっていたが、2012年4月8日に通信が途絶し、復旧しないまま5月9日にミッション終了が宣告された。 復旧のための調査の一環として、フランスのPleiades衛星による光学撮影と、ドイツの地上局レーダによって衛星の外観撮影が行われたが、外観上の異常は見つからなかった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Envisat」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|