|
スズキ・F型エンジンはスズキが製造する0.54リットル-0.97リットルの小排気量車専用のガソリンエンジン。バルブ駆動方式は当初はSOHCのみ、のちにDOHC仕様が追加された。後述する3気筒796ccのF8Bを除き、1994年以降より順次K型エンジンに移行した。 == 沿革と概要 == 元々は2代目ジムニーの輸出用モデル(LJ80系)に搭載するエンジンとして、1972年(昭和47年)に開発された同社初の自動車用量産4ストロークエンジンである。 その後、2ストロークエンジンを搭載した同社のフロンテが、昭和53年排ガス規制を通過できない恐れが発生した〔この際、スズキはダイハツ工業からAB型エンジンの供給を受けることとなった。のちに結果的には自社製2ストロークエンジンでも昭和53年排ガス規制をクリアしている。〕。このため、直列4気筒であった4ストロークエンジンF8Aをベースに、それから1気筒を減じて直列3気筒の543ccとしたF5Aが開発され、まずフロンテに搭載されたのを初めとし、スズキの各車種に広く搭載されるようになった。 上死点付近で、シリンダーヘッドと、ピストンに刻まれた窪み(燃焼室)がハート型を描き、燃焼ガスが渦状になることで燃焼速度を高めるという独特の構造を持っていた。ただし、この構造はマルチバルブ仕様では採用されていない。似たような構造の例として三菱のサイクロンエンジンがある。 550cc規格では他に直列3気筒・SOHC4バルブヘッドのF5B、660cc規格では直列3気筒のF6A、および直列4気筒のF6B、他に、ジムニー1000や初代セルボの輸出仕様(SC100型)に搭載された直列4気筒のF10Aがあった〔カルタスやジムニー1300では、のちに開発されたG型エンジン系列が搭載された。〕。 全アルミニウム合金化されたK型エンジンを後継とし、国内市場未投入のF8Bを除き、2000年代初頭に生産が終了している。 なお、3~5代目アルトのSOHCターボエンジンは後に新規格のKeiやワゴンRに搭載されるものと同様であるがバルブの数やECUのビット数等細部が異なる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スズキ・F型エンジン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|