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赤外分光法(せきがいぶんこうほう、、 略称IR)とは、測定対象の物質に赤外線を照射し、透過(あるいは反射)光を分光することでスペクトルを得て、対象物の特性を知る方法のことをいう。対象物の分子構造や状態を知るために使用される。 ==概要== 物質は、赤外線を照射すると、それを構成している分子が光のエネルギーを吸収し、量子化された振動あるいは回転の状態が変化する。したがって、ある物質を透過(あるいはある物質で反射)させた赤外線は、照射した赤外線よりも、分子の運動の状態遷移に使われたエネルギー分だけ弱いものとなっている。この差を検出することで、分子に吸収されたエネルギー、言い換えれば対象分子の振動・回転の励起に必要なエネルギーが求まる。 分子の振動・回転の励起に必要なエネルギーは、分子の化学構造によって異なる。したがって、照射した赤外線の波数を横軸に、吸光度を縦軸にとることで得られる赤外吸収スペクトルは、分子に固有の形を示す。これにより、対象とする物質がどのような構造であるかを知ることができ、特に有機化合物の構造決定によく使われている。 また、同じ分子であっても、温度や周囲の状況(自由に動いているか、何かの表面に吸着しているか、など)によって、赤外スペクトルは微妙に変化する。これより、物質の表面構造などについても知ることができる。 赤外分光法は、他の分光法に比べて感度が高いため、気体や微量の試料を対象とすることの多い物理化学の研究においてもよく使用されている。特に小さな分子の振動・回転スペクトルは非常に細かい構造まで観測できるため、理論化学によって得られた結果に実験的な裏付けを与えるものとしても利用されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「赤外分光法」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Infrared spectroscopy 」があります。 スポンサード リンク
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