|
塩化鉄(II)(えんかてつ(II)、Iron(II) chloride)は、組成式 FeCl2の無機化合物である。かつては塩化第一鉄(えんかだいいちてつ、ferrous chloride)と呼ばれた〔現在この呼称の使用は推奨されない〕。水に易溶で溶解度は64.4 g/100 mL (10℃)、105.7 g/100 mL (100℃)である。無水物は淡黄色粉末で、四水和物は黄緑色をしている。塩酸溶液を空気に放置すると酸素により酸化され塩化鉄(III)に変化する〔柴田 村治、「塩化鉄」、『世界大百科事典』、CD-ROM版、平凡社、1998年。〕植物染料の媒染剤として用いる。 == 合成 == 塩化鉄(II)は鉄と塩化水素との反応で得られる。これはハロゲン化金属の典型的な製法である。 : 塩化鉄(II)の合成には濃塩酸のメタノール溶液を使った方法がよく使われている。この反応では錯塩 Cl2が生成し、これを真空状態で160℃まで加熱すると純粋なFeCl2が得られる〔G. Winter, Inorganic Synthesis, 1973, volume 14, pp. 101-104.〕。臭化鉄(II)とヨウ化鉄(II)も同じような方法で作ることができる。 また、塩化鉄(III)とクロロベンゼンから塩化鉄(II)を合成する方法もある〔P. Kovacic and N. O. Brace, Inorganic Synthesis, 1960, volume 6, p. 172.〕〔P. Kovacic and N. O. Brace, J. Am. Chem. Soc., 1954, volume 76, p. 5491.〕。 : 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「塩化鉄(II)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Iron(II) chloride 」があります。 スポンサード リンク
|