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GIMP(ギンプ、ジンプ、GNU Image Manipulation Program)は、GNU GPL の下で配布されているビットマップ画像編集・加工ソフトウェア(ペイントソフト)。 == 概要 == GIMPは1995年に Spencer Kimball と Peter Mattis が開発を始めた。 フリーソフトでありながら有料のグラフィック編集ソフトウェアと比べても遜色のないレベルの機能を備えている。レイヤー、トーンカーブ、ヒストグラム、画像の形状からの切り抜き、ブラシエディタ、パスの編集、多種多様なプラグインなどに加え、モザイク編集や、アニメーション合成(GIFアニメーション)を行うなどといったフィルタ機能も数多く備えており、これ一つで、コンピュータ上のほとんどの画像編集は行える。しかし多機能性を外部プラグインやスクリプトなどに頼っているため起動時の読み込み量が多く、時間がかかる。 もともとウェブ用のグラフィック編集を想定して開発されたソフトウェアであるため、CMYKカラーをネイティブサポートしていない〔プラグインの追加によりTIFF形式でのインポート、TIFF/JPEG/PSD形式でのエクスポートは可能〕など、本格的な印刷業務には向いていないという面もある。 基本的には、パレット上のツールボックスから機能を選択して画像の編集を行うというオーソドックスなソフトウェアだが、SDI で、かつ、いくつもボックスを持つなど、長らくインターフェイスに癖があった。しかし、2.6からはユーティリティウィンドウが実装され、今までのツールボックス等のウィンドウを、一つの親ウィンドウで管理できるようになり、2.8からはすべてを一つのウインドウに統合する「シングルウインドウモード」が実装された。 対話的な使い方の他にも Scheme を使った「Script-Fu」を用いてスクリプトを作り自動化することができる。なお、Script-Fu の名はカンフー (Kung-fu) からきている。現在では Perl、Python、Tcl、Ruby などの言語でスクリプトを書く環境もある。このスクリプト処理は完全に非対話的な自動処理も書ける。ImageMagick の方が簡単にすばやく自動化処理を行えるが、GIMP の方がはるかに強力な画像編集機能を使える。 カラーマネジメント対応については、バージョン2.4より作業中の画像に対してカラープロファイルの割り当て(埋め込み)が可能になったほか、プロファイルが埋め込まれた画像のカラーを適切に画面上で確認するための仕組みが整備された〔ディスプレイフィルタと呼ばれる種類のモジュールによって実現されている〕。同様に、CMYK出力時の色味をシミュレートするソフトプルーフの機能も提供されている。カラープロファイルが埋め込まれた画像ファイルの読み込み・保存は、各形式に対応するプラグインの実装に依存しており、従来より JPEG、TIFF、PNG 形式でサポートされていた。バージョン2.4以降はカラーマネジメント関連機能の整備に伴い、ネイティブ形式である XCF形式でもサポートされるようになった。 GIMP は X Window System 向けに制作され、多くのデスクトップ向けUNIX互換OS上では、デフォルトで同梱されている。現在は Windows 版や Mac OS X 版も利用可能である。OS X版はバージョン2.8.2からOS Xにネイティブ対応し、X11環境が不要になった。開発元の The GIMP Team は公式のバイナリを提供せず、各プラットフォーム向けのバイナリ配布は有志の手によって行われている〔公式サイトにある Windows、および Mac OS 向けのダウンロードページには、バイナリ配布を行っている外部サイトへのリンクが記載されている。また、Mac OS 向けバイナリは2.2系 、2.4系 、2.6系 でそれぞれ配布元が異なる〕。 GTK+ は本来は GIMP のために制作されたライブラリであり、GIMP の一部だったが、ここから派生して、現在では広く使われる GUI 向けのライブラリになっている。 gettext の仕組みを使って多言語対応している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「GIMP」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 GIMP 」があります。 スポンサード リンク
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