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H3ロケット(エイチ・スリー・ロケット、短縮形:H3)は、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) と三菱重工業が次期基幹ロケットとして開発中の液体燃料ロケット。試験機1号機は2020年の打ち上げ予定〔。 == 概要 == H3ロケットは、H-IIA/Bロケットと比較して、打ち上げ費用の削減、静止軌道打ち上げ能力の増強、打ち上げ時の安全性の向上、年間打ち上げ可能回数の増加を同時に達成して、宇宙開発における日本の自立性を確保すると同時に、商業受注で国際競争力のあるロケットを実現させるために開発される。また、年間打ち上げ可能回数の増加による産業力の維持、新規ロケット開発機会の提供による技術力の維持、老朽システムの更新も開発の目的である。2014年(平成26年)度から開発が開始され、総開発費は約1,900億円。H-IIロケットを原型とした改良開発であったH-IIA/Bと違い、H3ロケットは新しいコンセプトに基づいた、大型液体燃料ロケットとしてはH-II以来の新規開発ロケットとなる。 抜本的な打ち上げ費用の削減のため、日本では初めて、機体の設計・開発段階から民間企業(三菱重工)が主体的役割を果たす。また、三菱重工が開発段階から絶えず受注活動も行い将来の打ち上げ機会を確保し続けることで、従来のようにロケットを受注してから生産に取り掛かるのではなく、ライン生産方式で絶えず生産が行われるようにしてコスト削減に繋げる。ロケットシステム全体を極力モジュール化し、第1段に新規開発エンジンを採用することも含めて全体にわたって新規技術の開発をすることで部品点数の削減に努め、民生部品の利用等も行ってさらにコスト削減を進める。これらにより最小構成時の打ち上げ費用をH-IIAの半額の約50億円とする。また、射場整備作業期間をH-IIAから半減させ、年間打ち上げ可能回数を6回に増加させる〔〔。 プロジェクトマネージャーのJAXAの岡田匡史(おかだ・まさし)は、このように開発段階から運用後の商業受注による事業継続を強く意識してロケットシステムを開発することを、「技術開発」ではなく「事業開発」であるとしている〔。 「H3ロケット」の正式名称は、大型液酸/液水ロケットの系譜であることや信用度を確保するため“H”を継承すること、コンセプトをH-IIA/Bから根本的に見直したロケットであるためH-IICとはしないこと、IIと混同しない明確さと報道などでの実質的な認知度から”3”とすることを理由に決定された〔。JAXAは正式な名称が決まるまで「新型基幹ロケット」という名称を用いており〔、報道などでは「次期基幹ロケット」〔「次期主力ロケット」〔とも呼ばれていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「H3ロケット」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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