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high electron mobility transistor 高電子移動トランジスター =========================== 「 HEMT 」を含む部分一致用語の検索リンク〔 1 件 〕 ・HEMT : high electron mobility transistor 高電子移動トランジスター
高電子移動度トランジスタ(こうでんしいどうど-、''High Electron Mobility Transistor'')は、半導体ヘテロ接合に誘起された高移動度の二次元電子ガス(2DEG)をチャネルとした電界効果トランジスタのことで、英語の単語の頭文字を取って''HEMT''(ヘムト)と呼ばれる。1979年に富士通研究所の三村高志により発明された。構造上の特徴からヘテロFET (HFET、hetero-FET)、ヘテロ接合FET (HJFET、Hetero-Junction-FET)と呼ばれることもある。一般に化合物半導体で作製され、GaAs系、InP系、GaN系、SiGe系などがある。 == 構造と動作原理 == === エピタキシャル層構造 === ここでは、GaAsとAlGaAsの場合について述べるが、他の材料系(例えば、窒化ガリウム)においても同様の構造、動作原理となる。基本的な構造は、GaAsの半絶縁性基板上に、電子走行層であるアンドープのGaAs層(i-GaAs層)と、電子供給層であるn型のAlxGa1-xAs層(n-AlGaAs層)をエピタキシャル成長により積み重ねた構成となる。GaAsの格子定数は5.653オングストローム、AlAsの格子定数は5.661オングストロームであるため、n-AlGaAs層とi-GaAs層は、最大でも格子定数の不整合は0.13%程度で小さい。そのためn-AlGaAsの混晶比xは、広い範囲で格子整合が可能である。一般には、xは0.15~0.30の値が使用され、バンドギャップは約1.6~1.8eVとなる。一方、i-GaAsのバンドギャップは1.4eVである。バンドギャップの異なる2種類の半導体が接触すると、その界面では伝導帯と価電子帯、両者のバンドの不連続が生じる。伝導帯の不連続量は両者の電子親和力の差で決まり、この場合電子親和力の大きなi-GaAs側のエネルギーが0.2eV程度低くなる。その結果、n-AlGaAs層のドナーから発生した電子はi-GaAs側に集まるが、特に界面近傍10nm程度厚さの領域に分布する。この電子層を二次元電子ガスと呼び、その濃度は1012(cm-2)の程度である。i-GaAs はアンドープであるため不純物散乱が少なく、二次元電子ガスは室温で約6,000cm2/Vs、77Kで約50,000cm2/Vsという高い移動度を示す。このように、ヘテロ接合構造でバンドギャップの大きい半導体のみにドープする方法を変調ドーピングと呼び、電子濃度と移動度を両立できる構造としてR. Dingle等により提案された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「高電子移動度トランジスタ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 High-electron-mobility transistor 」があります。 スポンサード リンク
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